なぜ 大津市の中学生は自殺しなければならなかったのか

大津市の自殺の報道を知ったとき
「こんないじめはこの学校だけだ」とか
「こんな大人の対応はこの人たちだけだ」とは思わない
というのが私の周囲の人たちの反応でした

つまりいじめはどこにでもあり、今もどこかで同じように
いじめに苦しんでいる子どもがたくさんいます
だからこそ不登校も減らないのではないでしょうか

「いじめはあってはならないことだ」という大人の考え方が
いじめを隠す方向に推し進めています

「いじめはどこにでもある」という認識からはじめない限り
いじめを発見することもできないし、子どもを守ることもできないはずです

教育現場がいじめと自殺の因果関係を証明することなど無理な話です

学校教育の現場は教師と生徒を管理し
日々のルーティンワークをこなしているところであり
危機管理という発想もスキルも獲得されていないからです

だからこそ悲惨な事件が起きないように予防原則に立ち
日頃からいじめの防止教育に取り組むことが必要だと思います
津波の避難訓練を続けていたために犠牲者を出さなかった学校が良い例です

恐らく今回も最初は小さないじめだったのでしょう
それが見過ごされ見てみぬ振りされている内に歯止めが効かなくなり
エスカレートしていったのでしょう
だから見過ごしたり見てみぬ振りの周りの人間もいじめの共犯者になるのです

自殺した子どもの苦しみは死の瞬間だけでなく長い間続いたはずです
自殺にいたるまでの長い間他の生徒にも先生にも誰にも気づかれずに
いじめを続けるなどあり得ないことです

そのことに思いをはせれば「いじめと自殺はイコールとは言えない」などと
いう言葉は人として口が裂けても言えないはずです

<時計草・・・・・あの子の親は時間を戻したいと思っているでしょう>