子どもたちのアンケートから深刻ないじめの実態が
明らかになってきました
しかし学校は「けんかだと思っていた」
加害者側は「遊びだった」と言っています
確かにいじめは遊びやけんかと見分けが付きにくいものです
遊びはもともと哺乳動物の本能であり
複数の子犬や子猫や子狐がいれば
必ずじゃれあったり追いかけっこをしたり遊んでいますが
これは獲物をとるトレーニングになるそうです
人間の子どもも例外ではなく
同世代の子どもがいれば遊びが始まりますが
子どもはエネルギーの塊ですから勢いづくと
コントロール不能に陥り次第にエスカレートしていきます
最初は「ふざけあい」や「じゃれあい」「あそび」だったものが
「からかい」や「いじり」になり「いじめ」になって
その先は「いびり」や「いたぶり」になります
このようにもともと遊びといじめはひとつながりなので
周りの大人が慎重に介入したり軌道修正しなければ
取り返しが付かないこともおきます
そして教師は子どもを育てる専門職ですから
表面的にではなく、あくまでも子どもの立場に立って
子どもの人間関係を観察すれば、その違いはわかるでしょう
いじめは一方的な支配関係であり
けんかは双方向の対等な対立関係ですから
大人の目が曇っていなければ見えてくるはずです
もちろん子どももいじめをおおっぴらに先生の前でやりません
悪いことと分かっているから大人に見えないところで頻発します
だからこそ教師は周りの子どもの声に耳を傾けるべきです
他の子どもには見えているのですから
大人が何でも知っているというのは傲慢です
子どものほうが知っていることは謙虚に子どもから教えてもらうべきです
少なくとも子どもは責任を取らされるという利害関係もなく
第3者として事実だけをみているのですから
そういう意味ではアンケートは真実の宝庫であり
『命の授業』の貴重な教材でもあります
これを教育に生かさず、むしろ真実を隠す反面教師として
子どもの目に大人が映ってしまったことは
教育現場としてあるまじきことだと思います
<昼咲き月見草が咲いていました>