今治駅→56番・仏遊寺(宿坊・泊) 前編

8月27日(月)午前11時過ぎ、

特急「しおかぜ」に乗って、今治駅に到着っ(%笑う女%)(%ハート%)

この駅のコンビ二でお遍路に必要のない荷物を

全部自宅に送り返そうとしてますと、

駅前のコンビ二の方が「お土産一つ買って頂ければ

お荷物も一緒に送らせて頂きますよ〜」って教えて下さり、

昼食と一緒に、両親へのお土産もゲットさせて頂きました(%ニヤ女%)(%晴れ%)

「お遍路に必要の無い荷物」って実はそんなに多くないんです。

だけど、ちょっとでも軽くなることによって、

精神的にぐっと軽くなるから不思議です(笑)。

それに、丸一日、お遍路を中断した影響か、

はたまた、いろんなこと、気づけたからか・・・

とっても荷物、そして心身が軽くなって、

絶好調の滑り出しとなりました(%笑う女%)(%王冠%)

愛媛県の甲子園出場高校として有名な

今治西高校を通って、駅から3キロほどで

56番・泰山寺に到着しました。

いつものように一人、静かな本堂で

般若心経などを唱えてますと、

何故か急に号泣。。。

こんな経験初めてで、本人がチョービックリ(%ショック女%)(%星%)

悲しいんやけど 嬉しい 切ないんやけど 愛おしい

そんな感じ。

まさに「万感の想い」ってやつっぽい。

一言で到底説明の出来ない・・・

だけど、心の底から、じわーっとあふれ出てくる

何かとっても「あったかいもの」を感じました。 

それから、ぱん☆と入って来た言葉が(誰からの言葉やねんやろ?)

「許してくれて(信じてくれて) ありがとう」

な、なに・・・それ?って感じ(笑)。

全てを包み込む慈愛の心に近い人からのメッセージ・・・かなぁ。

・・・もしかしたら、その声の主って

「本当の自分」もしくは「もう一人の自分」なのかも知れない。。。

ほんと、不思議な体験でした。

本堂の次は、大師堂にて般若心経を唱えてますと、

またちょっとウルっと来て、しばらくすると

何故か美味しい焼肉のにおいが。。。

すると、お寺の境内(お寺の建物と同一化している住職の自宅の前)で

7人くらいの老若男女がバーベキューをやってマシタ☆

田舎町のお寺でバーベキュー・・・。

なんちゅー不思議な組み合わせや〜っ(%ショック女%)(%涙%)

お参りが終わり、納経帳にご朱印を頂こうと、

納経所には誰もいなかったので、呼び出しボタンを押すと、

ナント☆そのバーベキューの輪の中にいたおじいさんが

申し訳なさ気もなく、ゆっくり無言でやって来て、

(しかも片手には冷えたビールが・・・)

いったん建物に入り、ちょっと羽織り物をして(しかも微妙に歪んだ着方・汗)

納経所のカウンターに再登場・・・っ。

オイオイ、オッチャン・・・(%ショック女%)(%雨%)って

思わず、大阪弁でツッコミ入れたい心境200%デシタ(笑)。

そのおじさんは、無口で黙々と納経をされ、

そして建物の奥に消えていきました。

今治駅で買った、おにぎりなどを納経所側のベンチで食べ始めると

ツイタテの向こうから漂って来る、焼肉の美味しいにおいがプンプン、

小さい女の子が「おとうさん、私、たまねぎ食べた〜い」とか言ってて、

思わず私も「私もピーマン食べた〜い」って

乱入したい心境になりました(笑)。

そのバーベキューをしている人たちは

住職と思われるおじさんの子供夫婦とその孫たちのようでした。

「自宅でバーベキュー」というのは、本当にいいかと思うのですが、

私たち『お遍路さん』の立場からすれば

「信仰の道の中継地である、神聖なお寺の境内で、

俗なことを悪びれることなく正々堂々としている人たち」に映る訳です。

ご本人たちは、ちっとも悪気はなく、

ものすごく楽しまれていたのですが、

お遍路さんから見れば、いい光景には見えないです。

人間って、ここまで感覚を鈍らせる・・・鈍感になれる動物なんやとも感じ、

日本人の未来を憂えたのが正直な心境です。

そして、「主観」と「客観」という言葉を思い出しました。

主観的には、自宅がある場所でそのようなことをするのは

OKかと思いますが、

客観的に・第三者から見て、それはOKなのかNGなのか・・・

しっかり考えて頂きたいです。

あと、一つ思ったことは、

お寺の方々って、「お寺(仏様)の番人」であって、

仏様でもないし、仏様に(精神レベルが)近いとは限らない

・・・ということです。

これは「お遍路さん」においても同じことが言えます。

お遍路さんは「仏様に近づきたいと思っている修行者」であり、

「仏様に近いレベルの修行者」とは限らないということです。

ですので、職業や、所属している組織・会社などの「器」で、

その人の全てを判断するということは、チョット危険な訳です。

お坊さんだから・お遍路さんだからいい人とは

限らないんです。

公開できませんが、いろんな可笑しいお坊さん・お遍路さんを

見聞きしてきました。ほんと「反面教師」です。

だけどそんな方々に対して感情的にならずに、

冷静沈着&客観的に分析をして、

相手さまのよいところ・わるいところを判断して、

よいところだけを取り込み、わるいところの反対の部分を

取り込んでいきたいと思います(%ニコ女%)(%星%)

午後1時半。

57番・栄福寺に向けて歩いてますと、

農業用機械を載せた軽トラックが一台、前に止まっていて、

それを抜かして、歩いていきました。

しばらくして、後ろからその軽トラが抜かしていき、

そしてもうしばらくすると、軽トラが私のところに戻って来て止まりました。

いかにも「職業:ずっと専業農家」って感じのおじいさんが

運転手から顔を出され、満面の笑みで

「あつかろー、飲みもって行きー」と言って

ペットボトルのジュースを出されて

清々しい空気を残して、去っていかれました。

その過ぎ去る軽トラをしばし眺めた後、

田んぼのあぜ道にお遍路道が入ったところで、

少しそのジュースを飲んでみました。

お遍路さんをしている最中って、

「冷たい飲み物」って、あんまりなくって、

「ぬるい飲み物」が殆どなんですよね。

ギンギンに冷えたジュース。

そして、農家のおじいさんのやさしさに触れ、またまた号泣。。。

何だかまた急に涙腺がゆるみ、西田敏行状態です(笑)。

そんな農家のおじいさんこそ、仏様に近しいお方なんだと思います。

私もそんなおじいさんを目指さなければなりません。