今治駅→56番・仏遊寺(宿坊・泊) 後編

57番・栄福寺から、宿坊のある

58番・仏遊寺までは4キロ弱ですが

一気に標高を300メートルくらい上がります。

夏は歩きお遍路さんが少ないので、

遍路道もあっという間に、草ボーボーです(%ショック女%)(%涙%)

だけど、どんな道であっても、前向きに自分の力で

お遍路さんは、突き進まなければならないのだぁ〜(%ニヤ女%)(%晴れ%)(ニヤっ☆)

境内へと続く、最後の階段を最初見た時

「げ〜っ(%ショック女%)(%ショック女%)(%ショック女%)(%ショック女%)(%ショック女%)」って

めっちゃ思いましたが(笑)、

階段と心一つにしながら、ふんわりやわらかく・・・

「キミ(階段)がいてくれるおかげで、

こうやって境内まで上がれることが出来るねん、ありがとう」

という心境で上がってみますと、

意外とあっけなく&すんなり上りきれました。

きっと、日ごろの人間関係も、

「あの人ってウザイ〜(%痛い女%)」って思えば、

ますます精神的にしんどくなって、逆に

「あの人って意外といい人〜(%笑う女%)」と

美点発見出来て、心の底からそう思うことが出来れば、

身の回りの人たち全員と仲良くやって行けそうな気がしました。

おかげさまで無事、仏遊寺に着き、

今、そこの宿坊で泊まっています。

ここはお風呂が温泉。

しかもチョー見晴らしのいい場所となっています。

しまなみ街道(今治市街)から、遠くは香川県まで

悠々と見渡すことが出来ます。

徳島県・高知県をお遍路さんしている時は、

香川県なんて、夢のまた夢状態でしたが、

今、こうして実際目で香川県を見ていますと、

「いよいよゴールが見えてきた。」という

安堵感と逆に緊張感もあったりしました。

ほんと、我ながら、遠いところまで歩いて来たなぁ・・・って

自分を褒めてあげたい心境です(笑)。

ここの夜は、精進料理でした。

3周目のお遍路さんですが、

ホンマモンの精進料理を遍路道で出てきたのは

はじめての経験です(驚)☆

ほんと、ここのお寺さんは、ちゃんとされてはります。

境内や宿坊の綺麗さ・清潔さ・・・全体の「気」から全部

「ちゃんとオーラ」が出ています。

本来のお寺って、こうあるべきだと思います。

凛としていて、清らかな、静寂があって、神聖な感じの場所です。

ここずっと、泊まっているところは私一人しか

お遍路さんがいませんでしたが、

今日は車お遍路さん1名と、ヒッチハイク・電車など乗り物併用で

歩きお遍路さんしてはる方1名がおられました。

車お遍路さんは還暦すぎの宮崎の養殖業のおじさま

(車遍路2周目)で、

併用お遍路さんは、ナント☆81才の福井県のおじいさんでした。

(歩きお遍路10周目くらい)

普段、おっちゃん&おじいちゃん系の方々と

話しなれている上、共通の話題が「お遍路」ということもあり、

話があまりにも盛り上がって、6時から8時までしゃべって

しまいました(笑)。

やっぱり、フィーリングの合う・共通の話題がある、

そして濃いご縁のある方々とお話するのは

純粋に楽しいし、全然疲れない、そして情報と“元気”の交換が出来ます。

そのお二方は、徳島県にある18番・恩山寺の駐車場でお会いし、

それからずーっと3日間、一緒に車お遍路さんを

されているそうです。

そのお二方の出会い方も面白くって、

還暦のおじさんが、カーナビで連続して札所を入れ、

その順番に順調に18番の手前の民宿まで来たらしいのですが、

うっかり、16番さんを飛ばしていたことに気づかれ、

18番さんをお参りしようとしていた朝、

おもいきって16番さんまで戻り、そして18番さんの

駐車場に着いた瞬間に、そのおにいさんに

「すいません、ちょっと足の調子がわるくって、途中まで

乗せていってくれませんか?」とお声がかかったそうです。

つまり、もしも車のおじさんが、16番さんを飛ばしていなかったら、

そのおじいさんとは、絶対に出会えなかったということなんです。

(16と18番は30キロ以上離れています)

で、そのお二方は意気投合し、んでもって、

65番の三角寺まで一緒に行かれるとのことでした。

その意気投合の仕方も面白かったです。

車お遍路のおじさんは、3ナンバーの大きな車を

めっちゃ乗り回してはりましたが、

道はカーナビ頼り。そもそもお遍路道のことはあまりご存知ないです。

一方、おじいさんは、運転は出来ないんやけど、

歩きお遍路経験が豊富で、道もよくご存知。

それに年齢や職業、住む場所、性格も違うので、

『お互いがないもの持ち合い、補い合っている感じ』がして

お二人とも、とっても意気投合されていました。

(なぜ人間の心には「完璧・完全」というものがなく、

個性や偏り、得意不得意があるのか?

という理由を考えたのであれば、不完全にすることにより、

人は人なしでは生きていけない・・・

人と人が協力(合一)してはじめて、物事が爆発的に

よくなっていくという、天が定めた“法則”があるからのような気がします)

・・・車のガソリン代は、議論の結果、おじいさんが全部出してるそうです。

おじさんは「どうせ一人で行くのとガソリン代は変わらないんで、

ボクが払います」といわれたそうなんですが、

おじいさんは・・・

「あなたのおかげで、予定を遥かに超える早いスピードで

お参りできていますので、食費も宿代もかなり浮いているんです。

だから私がガソリン代を払わせてください」とおっしゃったそうです。

な、なるほど。。。

お互いがめっちゃトクしてはるんや〜(%笑う女%)(%王冠%)

・・・そのおじいさん・おじさんから教えて頂いたことの中で、

最も印象に残ったことを各1つ書かせて頂きます。

まず、おじいさんに

「81才になられても、お遍路されてはる、その元気の秘訣、教えてください!」と

お伺いさせて頂きますと、

「毎日、雨が降っても雪が降っても、必ず歩く」とのことです。

毎日同じルートを歩かれるとのことです。

体調がいい日は、さっさと早く終わり、

わるい日は歩幅が短くなり、終わる時間が遅くなるそうです。

それで、その時々の体調を見て、一日の過ごし方・心構えを決めるそうです。

どんなことがあっても、毎日同じ事をするという『頑固さ』と、

体調がいい日と悪い日を見極め、的確に対応する『柔軟さ』、

双方が心身の健康に必要なんだと感じました。

その頑固さと、柔軟さは、おじいさんのお遍路スタイルにも

現れています。

「基本的に絶対歩きお遍路!乗り物は使わない!」

という頑固一徹ではなくって、

「乗り物を使う」「しんどくなったら、無理しないで車お遍路さんにヒッチハイク」

という柔軟さがあります。

その時々の実力を遥かに超える、無理をしない。

これが物事をうまく成就させ、長く継続するため・

長生きするための「コツ」のようですね。

(これは自分対自分だけでなく、自分対他者に対しても

そのような関係性を築ける方だと見受けられました♪)

次に、おじさんのお話ですが、

学生の頃、学校の先生がこんなことを言ってはったそうです。

「人と人は些細なことで、衝突・喧嘩する。

例えば、AさんとBさんの間に、一つの「手のひら」があったとします。

Aさんからは指の第一関節に『指紋』が見えます(てのひら)。

一方、Bさんからは指の第一関節に『爪』が見えます(手の甲)。

その指先の見えるもの・・・とってもごく一部の些細な違いで

「オレは、指紋しか見えない!」「オレは、爪しか見えない!」と

対立し、もめ続けています。

そこで必要なのは、相手の視点に立って、

手のひらの反対側を、自分から、見に行くことが必要・・・

つまり、相手の立場に立って、物事をちゃんと見て、

相手の見方(考え方)を認め、受け容れてあげないといけないんですよ。」

・・・とのことでした。

めちゃくちゃ分かりやすい『たとえ話』ですねっ!

手のひら一つで、めっちゃ世界、拡がりますね〜☆

ほんと、仏への道・・・遍路道には、

こんな素晴らしい方々も大勢おられ、感謝、感動です。。。

・・・私もたまたま今回、この時期にお遍路をしていなかったら・・・

たまたま松山に丸一日、行っていなかったら、

このお二方とは、会う事はなかったんですよね。。。

ほんと「よっぽどの縁」。本当に有難いです。

となりますと、日常生活でしょっちゅうお会いしている

両親をはじめとする方々って、

「チョー☆よっぽどの縁」なんですよね。

改めて、感謝と、ご恩返しをせなアカンなぁ・・・って

思いました。。。

さて。明日は朝6時から、本堂で「お勤め」があるので、

そさくさと楽しく眠りにつきたいと思います。

本当に今日もステキな一日を、ありがとうございました(%笑う女%)(%ハート%)