陸前高田でのボランティア作業を終えて、8月30日の夕方,ツアーバスは、宿泊地の県鳴子温泉に向かいました。
鳴子はこけしと温泉で有名な観光地です。
ホテル亀屋さんが私たちの宿となりました。
美味しい夕食をいただいて、同室の仲間としばしおしゃべりで寛いだ後、一人で露天風呂に入りにいきました。
だれもいないお風呂。夜空には満月が優しく微笑んでいます。
おもわず、歌ってしまいました。
「見守っていてね」と「空をみあげて」を静かに口ずさんでいたら、その日の出来事が風景が一つ一つ心に鮮やかに蘇ってきました。
一緒に瓦礫の分別作業をしていたツアー仲間達の一生懸命な姿、
タクシーの運転手さんが話してくださった震災の日のこと、
中央公民館の壁に書かれた「天国のお母さん、見守っていてね」のメッセージ
色紙に書かれた「おかあさん、産んでくれてありがとう」の端正な文字
奇跡の一本松のたたずまい
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なぜこうして陸前高田に導かれたのか。自分でもよくわからないけれど、ここに今こうしていることは、きっと必然なのだと素直に思えたひととき。
満月の夜、悲しみと安らぎを深く感じた露天風呂での一人の時間。
何もかも与えられてこうして生きていることに深く感謝した時間でもありました。
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