18年前の本日、古材文化の会は生まれました

18年前の1994年9月25日、古材文化の会(当時は古材バンクの会)が生まれました。「古材の提供者と利用者のネットワークを作り、古材の活用を促進する」「伝統的木造建築文化と建築技能の継承と発展を図る」「資源と共存する持続可能な社会の実現を目指す」と言う3つの目的を実現する組織として産声をあげました。
それから18年、時代の変化に対応しつつ、活動を続けてきました。15周年記念鼎談では、設立当初に中心的に活躍いただいた後藤佐雅夫さん、安井清さん(故人)、そして永井会長が「古材文化の会のあり方」について語っておられます。
安井さん、後藤さんは【筋の通ったことをやりながら初心に立ち返り、考えることに気をつかってください】【「古材文化の会」の行き方はいろいろあると思いますが、発展していくためには周りの人々を動かせる団体になっていただきたい。周りの人々を動かせる魅力があれば、自然に会員も増えてくると思います】というお言葉をいただきました。また、初心に立ち返り、本物をつなぐ活動の重要性もご指摘くださいました。

会は、先輩たちに時には厳しく、時には優しく支えられ、見守られてここまできました。そして設立当初から会に力をそそいで来られた永井先生の言葉を「古材バンク通信」の1号から抜粋してご紹介いたします。
【20世紀は棄てることを義とする文明に主導されてきました。しかし、それに限りが見えてきていることは明らかです。来るべき21世紀は、拾うことを義とする文明でなければなりません。それに向けての、ささやかな動きとして古材を「拾う」ことの意義はけっして小さなものでない筈です】
【(古材を扱うことは)木にかかわる建築や工芸その他に及ぶ私たちの文化を、古材という「もの」そのものに即して学び、調べ、そして新たに活かすことであり、そうしたことを通じて未来を創ることに他ならないのです】
古材文化の会は、11月17日に定期総会を行い、19期目に入ります。活動の節目となる20周年にむけて、「大切なこと、伝えたいこと、何を未来に残すか」をみなさんと一緒に考えたいと思います。 (よ)