多摩川の流域は江戸時代から農地や住居が増えてきました。大雨などで多摩川の水位が高くなると、多摩川へ注いでいる小河川や用水路に水が逆流し、田畑や住居が浸水する。これを防ぐための水門が設けられています。
京急雑色駅から始まる水門通りが多摩川にぶつかるところにある六郷水門は、昭和6年に当時の六郷町が設置したので、郷の字をロの字9個で囲んだ町章がついています。かつての水路は水門周辺のみ舟溜まりとして姿をとどめているだけで、実質水門が機能することはなくなっていますが、治水の歴史を伝えるモニュメントとして貴重です。丸みがあるどしんと重厚なデザインは、背を丸めて土手に腰掛け、多摩川を見守っているようです。
すぐ北の水門通り商店街に第五相模湯があります。西六郷に第一相模湯、仲六郷にはNU−LANDさがみゆ(第3相模湯)がありますので、以前は一から五まで全部そろっていたのでしょうか。
玄関はモダンないわゆるマンサード屋根、中も新しい感じで、浴室の天井はかまぼこ型。浴室ではお年寄り、体が不自由な方の優先席が二人分あるのが珍しいです。浴槽の背景はかなり細かく実写的なモザイクタイルの富士山、女湯の方は別の高い山のようです。
第五相模湯 大田区南六郷2-7-20 15:30〜24:00(日曜9:00-12:00も) 月曜お休み 京急雑色駅から7分