2歳児の心の表現〜お姉さんと赤ちゃんになる バランス〜

こんにちは。
「中庸の徳」(論語)という言葉があります。

物事には2面性があり、そのどちらに偏るのではなく 
平均値がいいのでもなく 
その時々の物事を判断する時は 常に、どちらにも偏らずに
ちょうどいいバランスのところを 心の中で見つけたいと
私は 思っています。

すべての事に その時に丁度いいバランスをとること 中庸です。たとえば、

一生懸命がんばること − 休んで力を抜くこと 
一人の時間を過ごすこと − 人とわいわい一緒に過ごすこと
怒ること ー 見守り、受け入れること

片側に偏りすぎると それを修正するような動きや行動が
出てきます。
この視点で 子どもの心を感じてみることが できます。

2歳のAちゃんの事例を 紹介します。
(Aちゃん自身は そんな意識は ありません。
子どもは ただ 感じるままに行動しますので、
Aちゃんの心の バランスは、お母さんの話を聞きながら
私が感じた Aちゃんの心のバランスです。)

Aちゃんは 2歳で お兄ちゃんがいます。
とても 活発で、言葉も早い。おしゃまさんです。
そして 2歳ながら ダンス教室に通っています。

ダンス教室の子ども達は みんな 年上です。
ですから そのお姉さん・お兄さんに交じって ダンスの練習を
することは 相当に がんばっているでしょう。

なぜ そこまで がんばれるか、そのやる気の源は・・・
みんなからの 沢山の承認の言葉です。

年齢も 体も とても小さいAちゃんに みんなが
「2歳なのに すごいね〜」とか
「かわいい〜」とか
「上手だね〜」とか
いつも いつも ほめてくれます。いつも 優しく関わってくれます。

否定する人は 誰もいません。先生もたくさん 認めてくれます。
2歳だって 嬉しくて 嬉しくて 
きっと2歳以上に 背伸びして がんばっていることでしょう。

Aちゃんのお母さんも、 周りのお母さん達から
「本当に 積極的で 明るくて すごいわね〜。」と 言われます。

でも、Aちゃんのお母さんは こうも言います。
「それは そうなんですけどね、うちでは 違うんですよ・・。」

お母さんの 困った!は、食事の時間です。
Aちゃんは お母さんと角をはさんで 隣の席です。
とても近くにいるのに、
食事になると Aちゃんは 椅子から立って、テーブルの上に乗っかり
歩いて お母さんの所へ

「ママのおひざの上で 食べる〜。」 と 毎回 だだをこねます。

本当は 一人で食べられるのに
わざと甘えてきて、まるで1歳児のよう・・・です。

Aちゃんには お兄ちゃんがいるので、一緒の時は お母さんの取り合いになりますが
実は 食事の時間だけ お兄ちゃんは静かなので
Aちゃんにとって このタイミングが 好都合・・なのです。

机の上に乗ること ママのおひざで食べるとだだをこねること
表面で 目に見える事=その事実だけみたら 困ったちゃんです。

一方で、心のバランスという視点で 捉えてみると・・・

目には見えない 心の中で起きている事=
年齢以上にがんばっているダンスの時間があって
だだをこねて、赤ちゃんのように甘える時間があって
全体で Aちゃんなりに 
心のバランスを
自然に 取っているんだな〜 そう私は感じます。

ですから Aちゃんのお母さんは、その事も 理解してあげながら、
その日の程度や 状況に応じて、
少し大目に見てあげる事もあれば しっかり注意する日も あります。

それが 中庸をとること。
対応を1つに限定しないで、その時々に
親は 目に見える事と 見えない事 の両方を 感じてあげながら
柔軟に対応を変えるセンスが 持てるといいな〜と 思います。

一方が正しいのではなくて 子育ては特に
心のバランスを観てあげる その視点も 大切にしたいことの1つ。

あなたは 今 どんなことが 心に浮かんでいますか?
気づいたことは なんでしょう。

あなたの子育ての中で 1つ 活かせることがあるとしたら
それは どんな場面でしょうか?

だんだん 暖かくなってきましたね。
心も暖かく! 楽しい子育ての時間を 過ごしましょう〜♪
どうぞ ご一緒に。