日 時 平成25年5月13日(月)
場 所 園田学園女子大学
講 師 河合利光氏(園田学園女子大学教授)
大航海時代も18世紀に入りますと、ポルトガル・スペインの
他にもヨーロッパ各国が参入してきます。
その中にイギリス人のキャプテン・クックがいました。
彼は太平洋地域を3回にわたって探検しています。
第1回目は1768〜1771年で、アメリカ側から入り、タヒチに
4カ月滞在した他、ニュージーランドやオーストラリアにもわたりました。
第2回目は1772〜1774年で、アジア側から入ってトンガやニューカレドリア等を発見しています。
第3回目は1778〜1779年で、まずベーリング海にむかい、その後ハワイに立ち寄ってなぜかここで殺害されています。
彼は何故殺されたのでしょうか?
クックは1778年にエスキモー(イヌイット等)を探検した後、1779年にハワイに上陸しました。
その時ハワイではマカヒキマ祭(祖先の霊を迎える祭)が行われていました。
この祭りでは天の神・ロノ神がやってきて民に幸せを与え、そこで殺されて再び天へ帰っていくというものですが、その祭の時にクックは上陸したので住民は彼を神になぞらえて殺害したのではとのことでした。
神官が彼を神と間違ったもので、クックの死はハワイ人にとって「神話的現実」だったのでしょう。