北区西ヶ原の殿上湯と、豊島郡の郡衙(ぐんが)跡、御殿前遺跡

殿上湯はちょっと珍しい名前ですが、読み方を聞き忘れてしまいました。「てんじょう湯」?関係あるのかどうか、近くに御殿前遺跡があります。「御殿前」は奈良・平安時代の武蔵国豊島郡の郡衙の建物の跡だったことからついた地名でしょうか。
殿上湯、玄関は新しく、それと分かりませんが、実は伝統的な構造の和風銭湯です。特筆されるのは壁の上の方に高い天井を支えるように並んだ多数の蟇股(かえるまた)です。見事なものでこれは珍しい。浴室も高い湯気抜きの天井があり、浴槽背後には男女にまたがる富士山のペンキ絵、男湯側は海、女湯側は渓流のようです。
殿上湯 北区西ケ原1-20-12 16:00〜23:00(土16:00-22:00、日7:00-11:00も) 金曜お休み JR駒込駅、メトロ西ヶ原から10分

殿上湯から古河庭園の前を行った先にある御殿前遺跡は先土器時代から近世までが重なっている遺跡で、公園には出土した弥生式土器も飾られています。そういえば殿上湯の前の広い道路を高台通といいますが、昔から人が住み着いた高台だったことが想像できます。
この高台通、幅は広いのにあまり車は多くありません。南東の方へ行くと、いつのまにか道路は消えて自転車保管所や暫定遊び場になり、その先は山手線に突き当たってしまいます。切通の山手線の向こうにも道路が見えていて、やがてここに山手線を跨ぐ橋が架かる計画になっているようです。