日 時 平成25年5月27日(月)
場 所 園田学園女子大学
講 師 久下隆史(園田学園女子大学講師)
兵庫県三田市の秋祭りにホーヤホー踊がありますが、これは
田楽のことで、そのはやし言葉からこのように呼ばれています。
県下に分布する田楽は、県指定として加東郡社町上鴨川に
あるものの、その多くは三田市に集中しているのだとか。
田楽は平安時代中期に田植え楽として誕生いたします。
そして鎌倉時代には田楽師とよばれる専業者の手で演じられる芸能に成長いたしました。
こうした田楽は、京都の祭礼に巫女神楽・王の舞・獅子舞等
とともに演じられることが多く、室町時代に世阿弥が猿楽を
大成するまでは神事に奉納される芸能の主流でした。
しかし室町時代に入りますと猿楽にその地位を奪われ、
中央の神社での公演が難しくなって地方にその活動の場を
移すようになります。
ただ、その伝えられた時代や経路を明らかにすることは、
むつかしいとのことでした。