江東区猿江の亀の湯、同潤会猿江裏町共同住宅と東町アパート跡

猿江とはちょっと変わった地名です。平安時代に猿藤太という武士の死体が流れ着き、これを弔ったことから名付けられた地名ということで、明治以前からあった古い地名だそうです。
元の猿江は今より北側までもっと広いエリアだったようです。今は住吉一丁目と毛利一丁目にまたがって、ツインの高層住宅と病院、その間に住利(すみとし)公園がありますが、ここにあった同潤会アパートも、最初は猿江裏町共同住宅という名前でした。
住吉駅から北西の一帯は猿江裏町共同住宅と東町アパート、二つの同潤会の跡地で、東町アパートは他の同潤会アパートと同じ集合住宅の供給を目的にした事業ですが、猿江裏町共同住宅は同潤会の共同住宅の中でも少し違う、再開発的な事業でした。建物の老朽化が進んだことから、平成2年に建て替えのための組合を設立し、住吉・毛利地区第一種市街地再開発事業として今の街並みができました。

ここから南下し、住所が住吉から猿江に入ったあたりに、亀の湯があります。
入口が男女分かれたビルの銭湯です。行灯看板に「フィンランドサフナー、體に?い」と書いてありますがちょっと謎。まあサウナには入らないのでいいですけど。脱衣場は意外に立派な格天井、磨かれた床にもぬくもりがあります。浴室では、浴槽全体が薬湯の黒っぽいお湯です。サウナが一番奥の男女の境、浴槽と接たガラス張りで小さいけど、かなり目立ちます。浴槽の背景は細密なタイル絵で、滝と紅葉、男女の境にも富士山と松原のタイル絵があります。こちらの銭湯、お店の方がみなさんいい感じの方で、うれしいです。
亀の湯 江東区猿江1-18-9 15:30〜23:00 土曜お休み 住吉駅から5分くらい