ブッファ(喜劇)オペラの元祖

日 時 平成25年6月12日(水)
場 所 兵庫県立芸術文化センター
講 師 日下部吉彦氏(大阪音楽大学客員教授)
 芸術監督(佐渡 裕)プロデュースオペラ(セビリアの理髪師)
の関連企画としてプレ・レクチャーがありました。
 内容はミラノスカラ座の映像作品によるダイジェストとソリスト
(坂口裕子氏・福嶋 勲氏)によるアリア等の生演奏でした。
 この作品はボーマルシェ(仏の劇作家)のフィガロ3部作(①
セビリアの理髪師、②フィガロの結婚、③罪ある母)の①にロッシーニが曲をつけたものです。
 因みに、②はモーツアルトが曲をつけています。
 ロッシーニは76才まで生きましたが、オペラ作曲家としては37才でペンを置いており、その後はグルメ三昧で過ごし、晩年はかなりの肥満だった由。(一説には糖尿病とも)
 上演権収入で富を得て、このような暮らしに入ったようですが、彼の音楽スタイルが時代に合わなくなったことも大きな要因であったとか。(ロマン派の台頭:ヴェルディ等)
 さて解説の後の生演奏は3曲で、最初は本職は理髪師だが御用があれば何でもやると歌う「私は町の何でも屋」で、次に貧乏学生・リンドーロ(実は大富豪のアルマヴィーヴァ伯爵)のセレナーデを聞いてラブレターを書く町娘・ロジーナのアリアで「今の歌声は」、そして最後にロジーナがフィガロに恋の橋渡しを依頼する二重唱「それは私、嘘じゃないわね」でした。