いま、いのち(命)そして希望〜福島分科会

運営委員 福井恵子

2013年5月18日「まごころケアサービス福島センター」で行われた「日本ケアシステム協会第21回全国大会inふくしま」分科会報告

大会の初めには、エッセイストで車いす生活の大石邦子氏の記念講演会「いま、いのち(命)そして希望」。

全身マヒになり断たれた若い日々、苦難の数々を乗り越え、7年目に希望が見えて生きる力を得たご自身の体験、大震災原発事故で強制避難の方々へのメッセージが籠められた講演。

認知症予防にも「人生を諦めないためには現実を受け入れる、覚悟を決め一歩を踏み出す決断と勇気が、新しい人生が始められる」。
メッセージを私はシッカリと受け取りました。

分科会①高齢者・障がい者の地域包括支援体制づくりに講師として参加。

地元福島市吾妻西地域包括支援センター長佐藤さんが司会。

まごころサービス福島センター介護支援専門員内池さん、認知症予防ネット福井の二人が報告。

それを中心に、参加者の方々から意見を頂き、地域での高齢者と障がい者の支援体制を考える企画でした。

最初、地域包括支援センターの役割、まごころサービスの介護保険制度枠外のサービス、スリーA方式の認知症予防のこと、関わり方、特に母への関わり方を話した。

まごころサービスは、枠外サ—ビスとして高齢者の要望に添っての活動。

例えば、介護保険制度の利用限度を超えた分を助け合い事業に振り替える、話し相手、お墓参り付き添い、ペットの世話など18項目、その他もご相談くださいと心強いサービス。

また、こども緊急サポートネットワークも併設、病児保育、産前産後支援。このようなセンターが在住地域にあれば、核家族・独り暮らしでも、本当に安心して暮らせる地域となると羨ましく感じました。

地元の方からの意見は「自分は老後でも楽しみたい」、「規制のないサービスを受けたい」、障がい者に関わっている方が「年齢を取っ払った色んな制度にしなければ親は死ねない」などの切実な意見。また、「要支援1・2が切り捨てられそうだ」と心配の声が上がりました。

認知症予防は健康な方から脳低下段階、発症した方にも効果があり、優しい社会になれるスリーA方式のことを話し、最後に介護保険制度を使わずに母が8年間自宅で過ごしたことでどれだけ社会的に歳出の抑制・効果があるかを簡単に説明し、今でもこれからも多く発症している認知症を地域から予防しようと締めました。

スリーA方式のゲームのその1を会場の皆さんと共にやりながら「脳活性化ゲーム」であることを説明し、ほんのひと時を楽しんでいただきました。後日主催者から「第一分科会、大変盛り上った様子を参加者の声で判りました。拡げたいですね」とお便りがあり、次回はスタッフの皆さんにリーダー養成講座をして頂きたいとお願いしました。更なる拡がりを期待しています。

分科会終了後には、原発事故強制避難者の方々から話を伺いました

感想

初めてスリーAのことを聴いた方から「短い時間でとてもわかりやすく説明いただいたと想います。実際に体感してみたのも良かったです。自分自身の、そして高齢者の方の認知症予防ができる事はとっても素敵ですね」と感想を頂きました。

また、昨年8月二本松市でのWEフォーラム分科会でのスリーAに出会った方からは、「もっと時間をかけていただくと良かったのではと思いました。会場の方々にとっては初めて聞くもので、皆さんも具体的内容に触れていただきたかったのではと思います。私自身も実習を期待して伺った次第でした」とゲームをもっと体験したかったとの感想でした。