「絶望の中に、希望がある」

6月14日(金)午前中に開催されました、

大阪府同友会・女性部の全国大会の

記念講演が、めちゃくちゃ感動的でした。

後半からずっと涙が止まりませんでした。。。

講演は、株式会社北洋舎クリーニング

代表取締役の高橋美加子さん。

一見小柄でおひとやか、ひかえめなおばさまです。

しかしながら、南相馬(ふるさと)を愛し、

なんとかしなければ・・・という使命感で、1本筋が通っておられ、

東北の人、ならではの芯の太さを感じます。

北洋舎クリーニングさんは、福島県南相馬市・・・

あの福島第一原発から直径30キロ圏内(25キロくらい)にある、

会社さんです。

あの震災、そして原発事故の・・・

私たちの想像を絶する体験をされた渾身のお話しは、

私たちの思惟を超え、心に、そして魂にぐっと来るものでした。

株式会社北洋舎クリーニングは、

高橋さんの両親が戦後開業されたクリーニング店で、

高橋さんは二代目です。

現在、資本金1000万円、年商9000万円、社員数20名、

クリーニング店を5店舗、南相馬市内で運営されております。

(確か、震災の影響で1店舗がまだ再開出来ない状態のようです)

みなさんに伝わるのか未知数ですが、

今回はあえて、私が高橋さんのお話を聴いて感じたこと、

そして気付いたことのメモ書きの一部を

そのまま転載したいと思います。

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〜危機感と使命感〜

仕事がある・・・今、私たちが存在していること自体に意味があり、

価値がある。

考える、学ぶクセが、同友会に入って学んでいると、ついてくる。

今、被災地では、そのクセがついている人とついていない人の差が

どんどん開いて来ている。

考えない・学ばない(=変わる気のない人)は、

受身で未だグチばかり、悲観ばかり。

だから前に進めない。

未来に希望が持てない。そこにあるのは絶望だけ。

そして朽ちていく。生物学的には生きていても。

何もかも失って、無くなってしまった、何もない中で、

(ふるさとが復興できるのであれば)何でもやろう!

という人が、ここ(被災地)ではたくましく生き残っている。

そう思え、がんばれるのは、

「私は見捨てられていない・応援されている」

という“仲間”の存在。

それが“希望”である。

震災が起こる前は、

会社は社員に対して、快適な職場と、お金(給料)さえ

ちゃんと与えておけばいいと思っていた。

だけど、それも大切だけど、

会社が、何かあった時のための「シェルター」になる必要がある。

利益を出し続けることの大切さ、利益配分をもっとちゃんと

しなければならないと感じた。

〜会社の真の存在価値、そして意義とは〜

会社の規模の大きさ、給料の高さ・・・それも大事だが、

最も必要で追求すべきことは、

会社に関わる人たち(社員)の“幸福の量”である。

社員が、「この会社で働いててよかった!」

「ここで生きていてよかった!」と、どれだけ思えるか?である。

その社員の幸福感が、まわり(お客様・取引先、そして地域社会)に

どんどん波及していく。

これが、本来の会社のあるべき姿なんだと明確化した。

〜信頼出来る仲間〜

一人ひとりが自立し、有能な社員ってことも大事。

だけど、もっと大事な根本的なことは、

みんなで“大きな一つの和”を描き、

共に支え、助け合い、補い合って生きていける仲間。

うれしいこともかなしいこともみんなで分かち合える、仲間。

そして今まで『お蔭さま』でこの世に生きておられた先人たち。

そしてこれから『お蔭さま』のパワーでこの世に生まれてくる子供たち。

その全ての人たちとつながり、祈りを捧げ、その人たちみんなの幸福を祈り、

遠い過去から遠い未来、そして足元(今)を見つめ、

「じゃー、今の私は、そのみんなのために何をすべきか?」と

常に自問自答しながら、着実に歩んでいく。

「先人たちは、私たちが生きてきた証、そのものであり、

子供たちは、私たちが生きる未来であり、そして希望である。」

「普通」「当たり前」という、今の私たちが持つ「幸せ」。

その幸せを今、改めてかみしめてみる。

『有難う』

『ありがとう、全ての人たちのお蔭です。』

・・・あれから、2年と3ヶ月が経ち、

未来のことを本格的に考え、それに向かって歩み出す時期が来た。

未来を創るのは、他人でも国家でもない。

自分自身、である。

〜中小企業者から、中小企業家へ〜

ただ、中小企業を経営してます〜・・・ではなく、

軸足は、会社経営であるが、

もう一つの足は、地域に置き、

「地域と共に歩む中小企業」を目指す。

中小企業家は、地域と共に歩む。

地域を広く、深く、そして高く見る。先を見通し、足元から着実に実践する。

中小企業家は、地域を愛し、地域の人たちと一緒に

地域を創っていく。

中小企業家は、地域のそして国家の、

経済システムを、経済社会を変える先駆者であるべき。

“経営革命”を起こす!気概を持つべき。

〜女性は、男性よりも地域に目指している〜

命(の大切さ、命を育むこと)を基軸とした、

経済を、そして地域を創る。

震災が起こったことにより、

既存の社会(政治&経済)システムでは、機能しなくなった・・・

もう時代に合わなくなり、

人々の生活、、、人生(心)そのものを守り、

救済出来ないということが十二分に証明された。

今もPTSD(外傷後ストレス障害)に悩まされ、

混沌とした中で、未来を見出し、未来を創っていく。

未来を創っていくことが、被災者の生命を輝かせ、

生きていくことの原動力になっている。

自分(のエネルギー、生きる力)を信じる、信じ切る。

そのエネルギーに沿って、スナオに勇気を持って

私は生き続ける(=経営し続ける)。

生き続けよう。

自分の中の“命”に沿った生き方を歩もう。

何もなくても、

身体・心の中から溢れ出す、エネルギーを大切に。

絶望の中に、希望がある。

そして、

絶望こそが、希望である。

・・・大人の無自覚な言動が、子供たちを絶望させ、

子供たちの生きる希望を削がしている。

子供たちに生きる希望(=生きている喜び・幸せ)を与えたければ、

まずは自分(大人たち)が、希望を持つ。

希望は絶望の中にこそ、存在する。

絶望だと思えば、絶望であり、

希望だと思えば、希望である。

結局のところ、幸せも現実も全て、自分心次第である。

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・・・本当の「絶望」って、

殆どの人って体験出来ない・していないと思います。

本当の「絶望」という境地を体験された方、

だからこそ、

「絶望こそが、希望である」と、

キッパリ断言出来るんだと思います。

絶望と希望の間を、行ったり来たりされながら、

日々葛藤されながら、

日々、仲間とともにがんばっておられるんだそうです。

私は、高橋さんのようなお方が、

真の経営者(リーダー)なんだと確信しました。

会社規模とか売上とか関係ありません。

与えられた環境の中で、

誰かの・何かのために一所懸命&精一杯経営をし、

人生を生きている人が

真の経営者(人間)なんだと確信した次第です。

さいごに、「みんな共和国」という公園の紹介をさせて頂きます。

高橋さんの仲間達とともに、

南相馬市で、子供たちが放射能を気にせずに、

伸び伸びと遊べる公園を創っておられるとのことです(%ニコ女%)(%星%)

感動の記念講演の後、さいご、

来年熊本で開催される、女性部の全国大会の

PRタイムがあり、

熊本のゆるキャラ「くまもん」が登場〜っ(%笑う女%)(%ハート%)

今年のゴールデンウィーク、熊本におりましたので、

1ヵ月ぶりの再会です(笑)♪

ほんと、ゆるキャラって、カワイイですよねぇ〜(%王冠%)

そんな感じで、最後の最後まで充実した大会でした。

実行委員会に殆ど参加出来ず、申し訳なかったですが、

西村実行委員長はじめ、同友会女性部パワーを

ひしひしと感じました、すばらしい大会でした。

ありがとうございましたぁ〜(%笑う女%)(%晴れ%)