両国国技館の変遷と、末広湯

今国技館は両国駅の北側、その前は蔵前の今下水ポンプ場になっている場所、その前も両国ですが、その位置は両国駅の南の方です。両国駅から南へ行くと突きあたりが振袖火事の供養に建立された回向院、その境内で行われた勧進相撲が現在の大相撲のルーツだとか。だから旧両国国技館はここにあったんですね。東京駅と同じ辰野金吾、弟子の葛西萬司の設計で、丸い外見と大鉄傘で有名でした。日大講堂を経て今は商業施設になっていますが、その入口前のスペースにかつての土俵の位置が丸く表示されています。

新旧の両国国技館から近い緑一丁目にあるのが末広湯です。ビルに挟まれていて、玄関上は破風ではなくモルタルなのと、樹木と目隠しで建物がいまひとつ見えにくいのは残念。でも建物自体は、大きな破風のある立派な銭湯建築のようです。
ここは番台ですので、内部も昔のまま、折り上げの格天井なども立派な造りです。浴槽の背後は男女にまたがった富士山、ヨットなど海から見た図です。深い方はだれも入らないまま静かにお湯をたたえていて、いかにも熱いぞという雰囲気が伝わってきます。覚悟を決めてそろそろ入ります。足の指が痛いです。これがジェットだったら絶対無理。
末広湯 墨田区緑1-5-11 16:00〜23:30 不定休 両国駅から10分くらい