豊中は、6月12日に当日の日本最高気温だったとか。温暖化は、豊中も見逃してくれなかったようです。
11日に、日本人男性と結婚した中国人の周さん、ペルー人男性と結婚した櫻谷さんから、それぞれの国の風習や国際結婚などについて話をうかがいました。
【周さん】
中国広西チワン族自治区・桂林市生まれ。地元で観光ガイドをしていたが、8年前に結婚して来日し、現在はご主人と6歳の息子さんと豊中に住んでいる。
「桂林の概要」
桂林は、中国の南部で、緯度は与那国島とほぼ同じ、亜熱帯モンスーン気候。四季も梅雨もあり、温暖で雨量が多く、平均気温は18℃。カルスト地形で、山や河、洞窟があり、奇岩なども点在する名高い観光地。人口は495万人。チワン族、ヤオ族、トン族などの少数民族が8.5%居て、山岳地域で農業を中心に暮らす。
「食事」
帰国時、真っ先に食べるのが桂林ビーフン。似たものが日本のもあるが別もの。 桂林ビーフンに使うダシは、鶏肉に十種類以上の調味料やスパイスを入れ、とろ火で3〜4時間煮る。スパイスの効かせ方で、家庭の味が異なり、その時々でも味を変える。 中国では、蛇、猿、犬、ネズミ何でも炒めて食べる。
乳児用粉ミルクは日本製、米国製が人気。中国製には不信感があるので、早目に離乳食に切り替える。
いろいろな紹興酒があるが、アルコール度が52%もある三花酒という酒もある。
周さんも驚いているが、二歳の子供にビールを飲ませる人も居る。六歳になれば禁酒は解かれる。
高級茶として鉄観音茶が有名だが、安いものもある。女性向けのお茶に菊花があり、砂糖を入れて飲むことが多い。
中国には回転ずしや吉野家があり、人気だとか。
「衣服」
少数民族の子供服を5種類ほど持参して、見せてくれた。周さんは、今日、初めて袖を通したと、裾の短いチャイナ服を着て来られ、うれしそうだった。
「娯楽」
穏やかな感じのする古箏で奏でる伝統的音楽を、CDで聞かせてくれた。
麻雀は、誰でも楽しむ娯楽で、周さんもしている。
「帰省」
年に1回は必ず子供を連れて帰省する。高松空港から、上海で乗り継いで桂林へ。航空運賃は、国際線が1万円で、中国国内線が2万円。
「言語」
周さんの日本語は達者だが、子供も中国語を不自由なく話す。
【櫻谷さん】
櫻谷さんがサルサ音楽のバンドのボーカルやダンスをしている時に、遊びに来ていたご主人と出会った。ご主人は日系人の母親を頼って来日し、日本で働いていた。結婚届には各種の証明書の提出を求められ、非常に苦労された。現在は6歳と3歳のお子さんがおられる。
「ペルーの概要」
ペルー共和国は、南アメリカ大陸の中央から北よりで、西側は太平洋に面し、東側はブラジル。首都リマは南緯10数度で、オーストラリアのケアンズとほぼ同じ。
面積は日本の3.4倍、人口は約3千万人。民族構成は、先住民45%、混血37%,
欧州系15%他。
「ご主人の事」
現在は日本企業で働いておられ、ペルーより雇用が安定しているので、ずっと日本で働きたいと。日本語は、国際交流センターで習得。日本語を習得しようと努力する姿に敬服されたとか。日本人にからかわれて、嘘の言葉を教えられたこともあったようだ。 現在は、同センターで、ペルー人子供向けにスペイン語を教えている。
人とすぐ仲よくなり社交的、嫉妬深い、表情豊か、ドラマ好き、サッカー好き。
同じようなストーリーのドラマを見続けているし、日本のTVを見て面白い所は、大げさに笑い転げる。
両親は日系三世で、十年以上日本に住んでいることもあり、櫻谷さんは、一度もペルーへは行かれていない。
「風習」
女の子には生後すぐにピアスをする。魔よけの意味があるのこと。寝かせる時には、タオルで体をグルグル巻きにする。寝相をよくするためとか、熟睡するからと考えられている。誕生祝いは一歳になった時の祝を最も盛大に行う。
「料理」
食材店で買えないものは、インターネットで取り寄せている。料理の種類は多く、日本にない香辛料も沢山ある。母やご主人に聞いたり、ネットのレシピを参考にして作る。家庭や地域により違いがあるので、満足してもらうのは難しい。
代表的な料理アヒ・デ・ガシーナは、鳥の胸肉を湯がいた後ほぐし、玉ネギ、牛乳、香辛料、サフランを入れて作る。
「言語」
ご主人は書くことはやや困難だが、喋ることは全く不自由ない。子供はバイリンガルに育てたかったが、ズッと日本なので無理なようだ。
「国籍」
子供の国籍は、ペルーと二重だが、22歳までにどちらにするか選択が必要。その時が来れば本人に選ばせたい。
≪主な質疑、立ち話≫ 上記しなかった質疑と、スピーチ後の立ち話を紹介。
【中国】
考えや習慣で違うところは?
ストレートにものを言うので、母から注意を受ける。どう言えばよいか考えているとストレスが溜まる。
中国人はよく喧嘩する。人が大勢集まってくるが、誰も仲裁に入らない。
中国人は、いつもニコニコしていて大雑把。余り考えずにものを言う。
結婚披露宴を大切に考えている。披露宴の時の写真を、カーテン位の大きさ引き伸
ばし、飾っている。
宗教心はあまり感じない。 高校生になって儒教を教えられたが、深くて難しかった。
【ペルー】
考え方や習慣で違うところは?
ペルー人も話はストレート。先住民のジャングル生活の名残か、父を呼ぶのも口笛を使うが、失礼にならない。
母は息子をとても大切にし、息子も母親が大好き。大した用事もないのに、しょっちゅう電話が架かってくる。息子の下着などもよく買ってくる。
ヤシロ・アキという名の学校がある。フジモリ元大統領と歌手の矢代亜紀と交流があった関係で建てられた。
子供は一歳でカソリックの洗礼を受ける。イエスの本なども与えているし、教会のミサにも行く。
(文責 濱崎)