「男女共同参画白書」無償「家事」 年約88兆6000億円

家事、育児、介護など全国の家庭内で無償で行われている活動を貨幣価値に換算すると、年間で約138兆5000億円に上ることが、内閣府の推計で分かった。21日に公表された2013年版「男女共同参画白書」に盛り込まれた。最も大きな割合を占めたのは炊事、洗濯などの「家事」で約88兆6000億円。活動の8割は女性が担っている。

138兆5000億円は11年時点で名目GDP(国内総生産)の約3割に相当する。内閣府は「現在、家庭で担っている活動を外部化すれば、大きな経済効果を生む余地がある」としている。
また白書によると、男性が家事に費やす平均時間は1日当たり1時間7分(11年)で先進諸国の半分以下。共働き世帯でも、男性の家事時間と女性の家事時間との差は大きく、子どもの成長に伴って生活が変化しても、男性の場合は家事の平均時間や仕事の平均時間は変化しないと指摘している。【山崎友記子】毎日新聞

平成25年版男女共同参画白書
http://www.gender.go.jp/about_danjo/whitepaper/h25/zentai/index.html
(3) 市場化される家事活動等の規模

女性の活躍とそれに伴う仕事と家庭の両立が今後一層進んだ場合,これまで家庭でなされてきた活動が市場化されていくことになる。
総務省「社会生活基本調査」(平成23年)における家事(炊事,掃除,洗濯,縫い物,家庭雑事),介護・看護,育児,買い物,社会的活動に使った時間に関するデータを基に, 1 年当たりの日本全体のこれらの活動の評価を行うと,推計方法によって幅が大きいものの,機会費用法では,平成23年時点で138.5兆円程度(名目GDPの29.4%)と推定される(第1−特−30図) 20 。男女別に見ると,いずれの推計方法でも女性が家事活動等全体の 8 割以上を占めている。

◆平成25年版男女共同参画白書 概要版
http://www.gender.go.jp/about_danjo/whitepaper/h25/gaiyou/pdf/h25_gaiyou.pdf