2013年夏・四国遍路行へ 〜お遍路ウォーキング②〜

7月26日、朝7時半。

マイカーを置き、「歩き遍路スタイル」に化け、

鯖大師さんを出ました。

右手は山、左手には美しい太平洋が広がっています。

今回の遍路道はほぼずっと、この太平洋を左手にして

国道55号線をひたすら南下していく道です。

うす曇りの天気でしたが、

朝でも結構じわ〜っと暑くなって来ました。

ほんと、夏遍路は、一歩ペース配分を間違うと、

熱中症とかになってヤバイんで、

細心の注意が必要だと、過去の遍路修行経験によって

痛感しています。

(こんな遍路経験も、日常生活を生きる上でとても役立っています)

右前の頭が、ズキズキと痛くなって来たところで、

JR牟岐線・浅川駅側の「カフェ ふくなが」を見つけ、入ることにしました。

ここも、一昨年の歩き遍路行でお世話になった・・・

ステキなおばさまが経営されているカフェです(%ニコ女%)(%星%)

そこに入ると、おばさまが前回と変わらない笑顔で

「お遍路さん、おはようございます!」と

お声をかけてくださいました。

今回は、75歳くらいのおじいさまがおられ、

何故か「北の旅人(石原裕次郎)」を

カラオケしてはりました。

このおじいさま。

このお昼から、JA主催のカラオケ大会が

徳島市であるらしく、その練習のために唄ってはったそうです。

おじいさんは、寡黙な方でしたが、

「長年、誠心誠意・真面目に農業していました」というお姿が

にじみ出ておられた、責任感&人望あるステキなおじいさんでした。

だから今でも、JAのおえらいさんをされてはるんだと思いました。

おじいさんがカラオケ大会出場のため、帰られました。

しばらくお店のおばさんと2人でお話ししていました。

その間、アイスコーヒーしか注文していないのに、

パンとおにぎりを出してくださいました(※お接待です)。

その話の中で、おばさんが言いました。

「実は、昨日、あるおじさんにこんなこと言われて、ショックなの〜」

聞くところによると、

そのおじさんはどうやら、この村の人で、そこそこ仲がよく、

いい人なんだそうですが、その人いわく・・・

「ふくながさんのお店にいつも行ってあげないとアカンって

思ってはいるねんけど、雰囲気が(自分の好みと)合わないから、

行く気せんねん〜」的なことを言われ、ちょっとショックやったそうで、

それで、今朝ひょっこり現れた、お遍路・よしこちゃんに

お話しされたそうです。

私は何だかピーン☆と来て、「スイッチ」が入り、

自分の倍くらいお年を召さしたおばさまにお伝えいたしました。

「おばさーん、そのおじさんのおっしゃったことは気にされることはないですよ。

おばさんが『こんなお店がいい』というこの今の雰囲気を大切にされて、

この雰囲気が好きだという人だけの為に、お店を創っていかれたらいいですよ。」

そのおじさんというのが、聞くと、いかにも

小汚〜い酒場・・・大阪で言う、京橋の東口の4坪くらいしかない

一杯呑み屋っぽい場所が好きで落ち着きそうな、

土建屋のおじさんだというのです(笑)。

そんなおじさんに、このお店の美しくてお洒落で洗練された・・・

この雰囲気のよさが理解出来る訳がないんです。

大企業が経営する居酒屋(お店)だったらまだしも、

10坪程度の喫茶店が、そんな土建屋のおっちゃんまで

ターゲット(顧客化)する必要がない訳です。

もしもおばさんが、土建屋のおっちゃん好みに

このお店の雰囲気を変えたら、私や、

さっきまでカラオケをされていた、常連客のおじいさんが

逆に離れて行ってしまいます。

世の中には、「受け容れる」ということと「割り切って捨てる」という

2つの相反する陰陽の作用・作業をバランスよく・・・調和を持って

すべきことが求められます。

お客様(人様)の要望を受け容れることは大切ですが、

聞き入れる必要のないものは、ガンとしてお断りすべきです。

つまり『自身の信念を通す』ということです。

そのサジ加減は、日々の鍛錬・修行によって

だんだんと見えてくるかと思います。

おばさんは、「本当にいい時にお遍路さんが来てくれたわ〜!

このままの雰囲気のお店で、がんばっていきます!」って

大喜びされてはりました。

私はいつも四国の方々に、助けられてばかりでしたので、

こんな感じで、この四国遍路道で、

四国の方に感謝され、本当に嬉しかったです。

こんな感じで、

本当は「出会い」って「出合い」であって、

お互いに、いい心を出し合って、心を合わせ、

双方が両方、より幸せになる!というものなの知れない・・・

そんなことを、2回目のおばさんとの出合いで

気づけたような気がいたしました。。。(%ニコ女%)(%星%)

徒歩で・・・時速4キロで歩いてますと、

あれこれと見えてきます。

いろんな人に応援されているのが分かります。

ほんと、感謝、感激です。

そして、私の人生そのものの、いろんな方々に支えられ、

応援されているということも同時にひしひしと感じることが出来ます。

日々、なかなかそんなことを感じるゆとりがない

愚かな私ですが、ほんと、感涙です。。。

・・・鯖大師から24番・最御崎寺まで約60キロです。

マイカーで時速60キロだと、たったの1時間で行ける道を

今回はマイカー置いて、夏暑い日に

3日間かけて歩いている、よしこちゃん。

正に「阿呆」であり「変人」 (笑)♪

だけど1時間のマイカー体験では決して得られない

『何か』が得られるという、快感があります。

これはやった人にしか分からな、

そこに達した人にしか分からない境地であります。

やればやる程、何かが歓ぶ・・・何かが満たされ、何かが無くっていく。

これだから遍路行は止められない。

この境地・心境を敢えて言語化するのであれば

きっとそれは「魂の歓び」なんだろう。

魂の底からあふれだす、歓喜・・・これぞ悟りへの道。

そんな風に感じています(%笑う女%)(%星%)

更に分かったことがあります。

歩いていると

ふ・・・っと、言葉が天から降りてきました(笑)。

「1日に何キロ進むではない。1日にいくらお金を稼いだかでない。

歩く距離ではなく、稼いだ金額でもない、

それらの“働き”の中で何を気付き、得れたのか?

そして何を捨てれたのか?

つまり『悟りの量質』が問われるべきである。」

すごい、凄すぎる・・・強烈な言葉。。。

はい、肝に命じますっ(%笑う女%)(%笑う女%)(%笑う女%)(%笑う女%)(%笑う女%)

<つづく>