「やっちゃば」足立市場専用線跡と小桜湯

足立市場専用線は北千住駅の西側の貨物扱線から常磐線に沿って日暮里方向へ延びていき、大踏切を渡り、墨堤通りを越え、京成の下をくぐって、足立市場の方へ曲がっていたと思います。北千住駅に近いところはつくばエキスプレスが割り込んで来たために押し出された常磐線がこのスペースを使い、専用線跡の「やっちゃば緑道」は、もう少し先、墨堤通りの北側あたりから市場の入口までが残っています。大阪でも福島の大阪市場線の跡が遊歩道になっていますね。
ところで当時の足立市場は鮮魚も野菜も扱っていたのですが、(今は野菜は北足立市場へ移転)、足立市場専用線を運ばれてきたのは、鮮魚?、野菜?どちらだったでしょうね。
野菜ならツム1000のような通風車が来ていたのかな。通風車は、野菜の温度が上がって傷まないよう、側面に多数のスリットを設けた貨車のことです。鉄道研究の大先輩、故中川浩一先生は、貨車による野菜輸送の荷傷みを小海線で研究したという記事を書かれていたと記憶しています。

やっちゃば緑道が越える墨堤通りを西へ、すぐ近くに小桜湯があります。足立市場専用線を貨物列車が通れば汽笛が聞こえそうな距離です。目立たないビルの銭湯で、男女別々の階段をのぼります。脱衣場、浴室とも天井が高くすっきりしています。脱衣場の天井からは大きな三枚羽の扇風機はぶら下がっています。ここの見ものは男女境のモザイクタイル。鉄人28号、オバQ、鉄腕アトム、ウランちゃんなどアニメの主人公シリーズです。ですがPというペンダントを下げたサイボーグ風の主人公、一体誰?浴槽背景もモザイクタイル絵で虹と女性という珍しい題材です。
小桜湯 足立区千住仲町27-13 15:00〜24:00 第2、4月曜お休み(祝日の場合は翌日休) 京成線千住大橋から7分、北千住駅からでも10分くらい