日 時 平成25年11月11日(月)
場 所 園田学園女子大学
主 催 シニア専修コース
但馬の民族芸能と言えば風流踊(ざんざか踊等)でしょう。
風流とは本来は伝統や習慣を意味する言葉のようですが、
実際は人工的に造り出された美の技法に使用されています。
風流という言葉は伏見宮貞成親王の「看聞御記」の1416年
の条に、回茶(茶の銘柄を当てる遊戯)の懸物(賞品)として
「形の如く風流物」を準備したと見えます。
その懸物とは、①笛を着けた竹の枝、②櫛を着けた柳の枝、③石苔や波を着けた島形(石盆)、④犬張子と花をつけた花笠、⑤風鈴を着けた花の枝・・・等々だったそうです。
室町時代には前述のようなものを風流としていましたが、これが安土桃山時代に入りますと茶道にも見られるとおり(書院造→草案造)美意識が変化してきますし、これからもさらに変化するでしょう。
このような風流をベースにした風流踊は京都・奈良近郊の郷村で15世紀頃に誕生した由。
これが但馬にも伝播し、現在但馬に残る風流踊は、ざんざこ踊(養父市大屋町)、ざんざか踊(養父市八鹿町・朝来市・美方郡)、笹ばやし・古代太鼓踊(豊岡市)等々があります。
京都・奈良から始まった風流踊はやがて周辺地域に広がり、近畿をはじめ中部・中国・四国・九州に広く分布していったとのことでした。(写真はネット)