11月25日(月)のお遍路報告をさせていただきます(%笑う女%)
25日早朝より私のマイカーをぶっ飛ばして
四国・徳島県に行きました!
今回の徳島行きのきっかけは、
大阪の倫理法人会でご一緒させていただいているおばさま・
池内さんからの一言でした・・・
「よしこちゃんって、『お四国さん』に詳しいのよね!?
20年くらい前に行った、“洞窟をくねくね入る修行”にまた行ってみたくて!
もしよかったら一緒に行ってくれませんか?」
“洞窟をくねくね入る修行”という日本語が
イマイチ意味不明で(笑)、早速ネットで調べてみますと、
そこは四国霊場の番外札所・・・3番・慈眼寺で体験出来るとのこと。
慈眼寺(じげんじ)HP http://www.anazenjo-jigenji.com/
今まで、四国霊場は88ヵ寺しか回ったことがなく、
番外(別格)札所20ヵ寺はほぼ興味対象外で、
そんな仰天修行があるとは、知りませんデシタ。。。
私もまだまだ四国遍路マニアには程遠いですよね〜(笑)☆
せっかくですので、倫理法人会メンバーの中から、
四国遍路に興味ありそう&日にちが空いている倫理メンバーを募集っ!
その結果、倫理歴13年!のおじさま・加井さんと、
最近歩き遍路を区切りで始めたという、
こう見えても30代?(笑)の春名くんと
合計4人で行くことになりました。(写真の4人です)
私たち4人を全員知っている人であれば、
「何チュー☆共通点のない、異色の“カルテット”やろ〜>0<!!!」って
ビックリ仰天されはるかと、容易に推測できます(笑)♪
これも、『縁』ですよね〜(%ニコ女%)(%星%)
“洞窟をくねくね入る修行”の正式名称は
穴禅定(あなぜんじょう)と言います。
お大師様 (弘法大師空海) が19歳の時御修行された鍾乳洞を
ローソクの明かりだけで、穴禅定先達(ガイド)に案内され、
と〜っても、狭い穴を通り抜けていくという修行です。
その修行場・慈眼寺がある徳島・上勝町
(「葉っぱビジネス」による村おこしで有名な町)に行く前に、
四国霊場2番・極楽寺(徳島県鳴門市)に行きました。
極楽寺にあるお店は、
あらゆるお遍路グッズが、豊富に揃っており、
しかも1番・霊山寺よりも安価に売られています。
(っていうか、霊山寺のみ、若干高く売られています)
だから“通”は、1番さんから1キロしか離れていない、
この2番さんで全てのお遍路グッズを揃えます。
仏の世界でも、こんな俗っぽいことが
平然と行われているんですよね〜
その極楽寺に「四国霊場会特認大先達」
であられた田渕義雄氏の銅像が建っています。(そこで集合写真を撮影!)
氏の息子さんが、大阪の倫理法人会の仲間でおられるんです(^0^)!
ほんと、後光の差したステキなおじさまで、
ボランティアで、四国遍路に多くの方々を誘っておられます。
どうやらその息子さんも先達さんのようなのですが、
先達が持つ、赤い金剛杖は“敢えて”持っていないそうです。
な・・・なんとすてきなんでしょう。。。
「俺は先達・・・偉いねん!」って「どや顔」で主張しまくっている
“輩”とは、一線を画しています。
ちなみに『特認大先達』とは、100回以上88ヵ寺を回られ・・・
しかも徳のある(厳しい審査に合格された)方しかなれない・・・
有史以来、まだ2人しか任命されていない凄い役職なんだそうです。
ちなみに、四国霊場(遍路)の先達システムです。(個人のHPより抜粋)
先達:4,370名
権中先達:1,457名
中先達:963名
権大先達:645名
大先達:902名
準特認大先達:定員30名
特認大先達:定員10名
元老大先達:寺院先達数名
先達になる為の第一条件として、
四国霊場を4回以上回っていることなんだそうです。
それに加えて、88ヵ寺のどこかから推薦書を貰い、
審査会に諮られるそうです。
合格すれば、75番・善通寺での研修を受けたり、
認証に関わるお金を払ったりして
先達になれるんだそうです。
ってことで、よしこちゃん。現在3周目なんで、
あと一周回れば、先達になれるチャンスがあるようです!
・・・が、なる気はない・・・といいますか、
先達の世界も人間の娑婆の世界と一緒で、
「ピンキリ」なんやって、チョット見えてしまったんですよね。。。
(99%の先達さんは素晴らしい方だと思われますが)
先達さんは、赤い金剛杖を持っているので、
「アノ人や〜!」って、一目瞭然なんですよね。
私が見た赤い杖の方で、おかしな人が何人かおられ、
その中で最もおもしろい&おかしな方は・・・
ロープウェーに乗っている最中、観光気分でワイワイ騒いでいる
オバチャン遍路さんたちを、数少ない座席に座りながら、
「うるさい〜!それでも修行者か!」って
赤い杖を地べたに叩きつけて怒鳴り散らしてた
おじいちゃん先達さんです。
思わず・・・
「オバチャン達の騒いでいる声よりも、
アンタ一人の声の方がデカイんですけどぉ〜^^;」って
ツッコミ入れたくなりました(笑)。
あのおじいちゃん先達さんのせいで、和気藹々としていた
ロープウェーの中が一気に静まり、乗り合わせた全員の
楽しい気分が冷めてしまいました。
おじいちゃん先達さんの言い分は全く持って正論ですが、
責め心200%で、価値観の違う他人の観光遍路を正したところで、
ど〜せあのオバチャンたちは絶対に過酷&正当な遍路行なんて
する気ゼロなんですから、ほっておく(スルーする)のが賢明です。
また、観光遍路と怒涛修行遍路との効果も全然違う訳ですから、
腹立てなくても、そのオバチャンたちの遍路実践効果はあまりない訳ですし。
ほっておけばいい訳です。
いくらこちらが正しくても、解決しない・無駄な対立は避けるべきです。
『調和』は崩してはならないでしょう。
本当に諭したい相手であれば、もっと腹すえて、「責め心なき厳しさ」で
凛と叱るべきでしょう(怒ってはだめです)。
ほんと、あれは『どっちもどっち状態』でした。。。
(全て、勉強です。両方から学ばせていただきました =人=☆)
もうお一人、おかしな先達は、
挙動不審な40代のおねえさん先達さん。
こちらもお一人で参拝中だったのですが、
基本、キョロキョロしてるんです。
見てて、意味不明なんです、動きが。。。
極めつけは、「般若心経の読み方」です。
かん〜 じ〜 ざい〜 ぼ〜 さ〜 ぎょう〜 じん〜 はん〜 にゃ〜・・・って、
ある一定のリズムを保ちながら、お経って唱えていくもんですが、
そのおねえさんの唱え方って・・・
かん。じ〜〜〜、ざい ぼさっ〜 ぎょう〜 じん〜 はん。 にゃらはったみった〜〜
・・・みたいな、リズムが不規則で、声も高音になったり低音になるんです(驚)☆
後にも先にもこんな人、見たことがありません。
この先達さんが、お遍路さんをたくさん連れて、一緒にお経を唱えたら、
誰も合わせて唱えれません。。。(笑)
先述のおじいさんも、このおねえさんもきっと
娑婆の世界ではアウトロー的な存在なんでしょうね。
だから、娑婆の世界(実社会)ではなく、
この四国遍路道に自分自身の生き様・・・
人生を見つけられたのかも知れません。
その価値観・生き方がいいのかわるいのか・・・ではなくって、
そんな人が確実にこの世の中には存在して、
世の中とは、本当にいろんな価値観を持った人がいるねんなーと、
先達の世界においても、感じる次第でございます(%ニコ女%)(%星%)
極楽寺から慈眼寺に行く間
途中、徳島駅側の徳島ラーメン屋さん「麺王 徳島駅前本店」
に寄って、めっちゃ美味しいラーメンで精をつけ、いざ☆慈眼寺へっ!
慈眼寺に到着したのが午後2時。
社務所横にある大師堂で「おつとめ」をし、穴禅定の申込みをしていると、
朝からずっと降っていた雨が止みました。。。すごい。。。
穴禅定は一人で行くと3000円ですが、
三人以上で行くと、一人1000円になります。
岩にすって破れてもいいように白衣を貸して下さり、
高さ20センチのローソクを一本下さいます。
(これを頼りに、穴・鍾乳洞の中に入ります)
寺務所のある場所から、500m(徒歩約20分)歩く(ほぼ登り)と、
本堂と穴禅定の入口があります。
ここで標高600メートルあるんやそうです。
紅葉がとっても美しかったです。
さすが「葉っぱビジネス」が成功している上勝町だと思いました(%笑う女%)(%晴れ%)
本堂と穴禅定がある場所に着くと、
ちょうど、愛媛からの団体さんがぞろぞろと出てきました。
「いかがでしたか?寒くなかったですか?」と聞きますと、
「んもー、必死で寒さなんて感じなかったけん!」的は発言を頂き、
コート類は全部脱いで、小屋の中のカゴに入れました。
で、颯爽とそして重厚に現れたのが、「穴禅定案内先達」のおばあちゃん。
軽く70歳はお超えの・・・身長は140センチくらい、顔も体もまあるい
やさしい田舎のおばあちゃんって感じでした。
が、見た目に反して、穴禅定が始まると、
イキナリ☆ドキツイ!スパルタ先達に化けマシタ(驚)☆
「はい!そこで右足を曲げて、石をまたぐ!
ローソクは右手から左に変える!!!」って・・・すごいーー;
2番目に入っておられた、加井さんが一番ズタイがデカかっただけに、
1番目にいた先達さんのおばあちゃんに
モウレツなスパルタ教育を受けておられました!
命がけの修行だからこそ、私たち修行者のために
おばあちゃんも必死&本気でスパルタなんだと思いました。
この穴禅定をやってみてます思ったことが、
「こ、こんなところで、修行するの!?」という過酷さ・・・。
だって、鍾乳洞と言っても、人が寝そべったり、よつんばにならなアカンような
ところをどんどん入っていくんです。
崩れてきたら、即・ゲームオーバーです(%ショック女%)(%涙%)
中は当然真っ暗です。
たまたま私たち4人以外に、愛媛から来られたおばちゃん3人も含め
7人のパーティーになったので、
ローソクの明かりは8本になり、ちょっと明るかったですが、
それでも、狭いし、くねくね曲がってるし・・・
ほんと、こんな修行が四国遍路道にあったなんて。。。仰天です!
次に思ったことが、「穴禅定案内先達」のおばあちゃんの
アドバイス&情報の正確さです。
これには、尊敬に値する勢いでした。
我流で穴をつき進んでますと、
どう考えても前に進めなくなる時がありました。
困っていると、おばあちゃんが、
「頭を横向きにして、斜めから上向きに入る!」とズバッと言われ、
スナオにその通りやってみたら、すっと頭が入り、
通り抜けれたんです!
こんなことが、往復1時間の間で何回かありました。
おばあちゃんの正確さ、アドバイスの的確さに
感動&尊敬しっぱなしでした。
娑婆の世界にいる「先達さん(人生の先輩方)」って
このおばあちゃんみたいに、
『必要な人に、必要な時に、必要な情報を、即行で与えて差し上げて、
その人の修行(人生)をサポートしてあげられる』人なんだと思いました。
私もいつかそんな人生の先達になって、後進をサポートしていきたいと思いました。
真っ暗な穴の中で、必死で難関の穴を潜り抜けながら、
「きゃー!なにこれ!ヤバイ!しんどい!」という強烈な不安や恐怖と、
「きゃー!めちゃくちゃオモロイ!」というジェットコースターに
乗っているような最強の快感&幸福感を同時に感じていて、
恐怖顔と笑いが同時に顕れ続け、終始おかしな感じでした。
ほんと、寒さとか感じてる暇は一切なしです(笑)。
穴の最も奥で、般若心経や「願意」を唱えたり・・・
空海が生きてて修行していた時代と変わらない風景が今も残っていて、
この現世にある不思議さと素晴らしさを、
荘厳な美しい風景を、私はかみしめていました。
1時間かけて無事生還し、
正に「生まれ変わった!」という清清しい気分でした☆
行きしなは、この世から暗いあの世に行く感覚、
帰りは、あの世から、母の胎内を潜り抜けて、この世に生まれ出て行く・・・
という不思議な感覚がありました。
ほんと、隠れた修行スポットで、
今でもその修行をする人が絶えないというのが、大いに納得ですっ(%笑う女%)(%王冠%)
<生まれ変わりのご来光?を背に写真♪→>
修行後、あのスパルタ☆おばあちゃんは
ふつうのやさしい田舎のおばあちゃんに戻っていて(笑)、
「白衣、洗濯するから返してね〜」って
やさしく声をかけて来てくださったので、
あれこれお伺いさせていただきました。
おばあちゃんは、この「穴禅定案内先達」をして15年くらいなんだそうです。
(もっと長いかと思ってました!)
おばあちゃんの前の「古い方(おばあちゃん曰く)」はナント☆50年くらい・・・
87歳までこの「穴禅定案内先達」をされてはったんやそうです。
人生の半分強をこの穴禅定に捧げられたなんて・・・。
私はそのおばあちゃんも、その前のおばあちゃんも、
本当に凄いお方やなぁ・・・後光が差してはると思いました。
「穴禅定案内先達」がおられるから、
私たち修行者は安心して、修行をさせて頂けるんですよね。
そんな「穴禅定案内先達」が慈眼寺の歴史と共に
すっと昔から続いて来たんでしょうね。。。
ほんと、古今東西、いろんな人様のおかげで、
日々、生かされている。。。
そんなことを感じ、感謝、感謝の修行となりました。
興味持たれた方、また来年3月以降に行ってみましょうね〜(笑)☆
で、慈眼寺を5時に出て、一気に淡路島の最北端に行き、
明石海峡大橋が一望できる「松帆の郷」で夕食&温泉を満喫し、
大阪に帰りました。
異色のメンバーの4人でしたが、
帰る頃にはみんな『四国遍路』で繋がった仲間っ(笑)。
また新たな深い輪(和)が出来、めちゃくちゃ面白かったです(%笑う女%)(%星%)
四国別格霊場第3番
(四国88ヵ所・20番:鶴林寺 奥の院)
慈眼寺(じげんじ)公式HP
http://www.anazenjo-jigenji.com/
【穴禅定(あなぜんじょう)】
受付時間:午前7時〜午後3時
穴禅定の期間は:毎年3月1目〜11月末日まで
(12月1目〜2月末日までは休み、8月13日〜15日はお盆のため休み)
また悪天候の時など 慈眼寺寺務所と案内先達の判断で
中止する場合があります。電話で問い合わせて下さい。
TEL : 0885-45-0044