戦災復興区画整理で整備された東京の駅前広場、戦災復興第26地区の末広湯

戦災を受けた全国主要都市の多くが、戦災復興区画整理で都心の街並みを復興する中で、東京都はGHQの干渉などもあって、戦災復興計画を大幅に縮小してしまいました。でも山手線、中央線などの駅前だけは、駅前広場を整備して最低限はがんばりました。今新橋、渋谷、新宿、池袋などの駅前で、ビルの谷間になんとか確保された広場を行き交う人の波を見ると、戦災復興区画整理事業、やっといてよかったなあと実感されます。
京浜東北線の大井町駅の西口もそんな駅前広場の一つです。戦災復興区画整理事業第26地区は大井町駅から南西に広がる15ヘクタールのエリアです。

末広湯は戦災復興地区の南端にあり、大井三ツ又交差点の北西側、ビルの銭湯ですが、傾斜した緑の大きな屋根が目立ちます。脱衣場は最近改装されたのか、きれいで、大きなロッカーもあります。浴室も絵などはありませんが新しく清潔です。
カランの配置が独特です。八角形に立てられた壁の内外にカラン、カランの間に石鹸箱を置くくらいの小さな棚があります。天井の蛍光灯も放射状に8本です。浴槽は広くてゆったり手足を伸ばせます。少しぬるめで、そのために強く消毒しているのか、目にしみるのがちょっとつらい。
末広湯 品川区大井1−42−4 15:00〜24:00 水曜お休み(祝日は前日休み)大井町駅から5分