第42回 千里コラボ大学校を12月14日(土)に開催致しました。
「ジャズ喫茶よもやま話 〜第1回豊中音楽祭への道〜」と題し、
右見正人さんにご講演頂きました。
今回はジャズをお楽しみ頂くこともあり、恒例のピアノ演奏はなく、
早速講演に入りました。
右見さんは1968〜72年の4年間、道頓堀のジャズ喫茶『バンビ』
に入り浸っていたとのこと。経営はニュージャパンで数あるジャズ
喫茶の中でも高級感溢れる場所であり、その当時の南の繁華街
の様子を含めて、若き日の思い出を熱く語って頂きました。
![](/img/u651/FI3968078_0E.jpg)
当時のマッチも保存されておられました。受講者の皆さんもその
年代に立ち返って、思いを馳せておられる様子を垣間見ることが
出来ました。
続いて、アメリカにおけるジャズの歴史を語られました。1861
〜65年の南北戦争の結果、奴隷制度が廃止され、多くの軍楽
隊楽器の排出とともに黒人が開放されました。ジャズは1900年
頃からアメリカ南部のニューオリンズで生まれたと言われてい
ます。特に黒人バンドは白人バンドに比べてノリが良かったので、
お酒を伴う歓楽街で人気を博しました。
1920年禁酒法の施行により、シカゴで多くのヤミ酒場を経営
するギャングのボスの許に多くのミュージシャンが集まり、ジャ
ズの本場はシカゴに移りました。
![](/img/u651/FI3968078_1E.jpg)
1933年禁酒法が廃止され、スウィングバンドのグレンミラーや
スイングの王様ベニー・グッドマン等が登場して参ります。
その後の朝鮮戦争やベトナム戦争による時代の変化を受けながら、
ジャズが変化してきた歴史を語って頂きました。
後半は、スウィングホールマンによるジプシースウィングジャズ
の演奏です。このジャズは1930年代にギタリストのジャンゴ・
ラインハルトが始めたジプシーの伝統音楽とスウィングジャズ
を融合させたフランス生まれの音楽です。
本日は、マカフェリギターの友利さん・京田さんとヴァイオリン
の川又さんの3名編成です。2005年に結成、日本では数少ない
ジプシースウィングジャズを演奏するバンドです。
![](/img/u651/FI3968078_2E.jpg)
その軽快なギターソロ、小気味の良いギターのカッテングリズム、
哀調を帯びた数々の演奏とお話に、ジャズを聴く機会の少ない
皆さんも酔いしれておられました。
続いて右見さん、泊さん、山崎さんの登場です。この方々は
ヤマハ音楽教室で学ぶ同期生です。右見さんは、ジャズは聴く
だけではなく、自分で演奏したいと思い立ち、愛用のサックスを
奏でて5年になるそうです。日頃の練習の成果をご披露頂き
ました。
また12月22日(日)大阪大学会館で開催される第1回豊中音楽祭
のご案内もして頂き、講演会は終了しました。
![](/img/u651/FI3968078_3E.jpg)
ジャズの歴史やスウィングホールマンによるジプシースウィング
ジャズの演奏等、日頃馴染みの薄い受講者の方々がジャズに
接する機会を得て、「ジャズのお話も分かり易く楽しく聞けました。
スウィングホールマンの演奏も素敵でした。早めのクリスマスが
きたようでした」等のアンケート回答を頂きました。
右見さん、ありがとうございました。
最後に講演に関する多くの関係図書やレコードの準備して
頂きましたが、時間の制約もある中で図書館でレコードを貸し
出すようになった経緯や貴重なレコードについて、千里図書館
司書・浅尾知弘さんに解説して頂きました。ありがとうございました。
(原田)
![](/img/u651/FI3968078_4E.jpg)