阪神・淡路大震災から19年の交流行事(1月16日〜18日)

阪神・淡路大震災から19年となりました。NVNADとしましては、国内外の被災地で災害に遭われた方々にしっかりと寄り添うことができたか、被災された方々本位の活動ができてきたか、と1年を振り返っております。そして、また新たな1年へと覚悟を新たにしております。
 私たちの原点となる日、今年もNVNADメンバーは、中越沖地震、東日本大震災の被災地の皆さまと一緒に西宮、神戸にて過ごさせて頂きました。遅くなりましたが、報告いたします。
1月16日、新潟県刈羽村からは4名の皆さまが車で神戸に到着。一方、岩手県野田村からは5名の皆さまが新幹線で新神戸に到着されました。また、チーム北リアスからは、共同代表の李先生(弘前大学)がご参加下さいました。大阪大学、京都大学、関西学院大学の面々がお迎えし、早速、交流会が始まりました。今回お越し下さった皆さまは、昨年の1.17交流会、新潟県長岡市の花火大会、野田村で開催された第1回コナモンWORLD選手権など、交流を深めてこられました。そこで、交流会では、簡単な自己紹介の後、あちらこちらで話の輪が広がっていきました。この1年の各地のくらし、KOBEの現状、今後のKOBEとの関係をいかに深めていくかといった話とともに、初めて参加する学生さん達には体験談をじっくり語って下さる方もいらっしゃいました。
翌朝、5時46分には、全員で、東遊園地で黙祷をささげ、それぞれの被災地へも想いを馳せました。朝食後、人と防災未来センターに移動し、館内を見学するとともに、今年は、館外の催し物会場で、野田村特産のホタテとシイタケを焼いて販売して頂きました。ホタテもシイタケも津波で壊滅的な被害を受け、ようやく販売できる状況になりつつある特産品です。ホタテは、野田村漁協養殖組合の小谷地組合長と安藤さんがテンポのいい会話を交わしながら焼きはじめると長蛇の列。生産者の小野紀行さんにちなんで「ノリタケ」という名の肉厚のシイタケは、ご本人が焼くだけでなく、一袋500gでも準備したところ、飛ぶように買って頂きました。ホタテもノリタケも、全国の皆さまへの感謝とのことで、大量に持ってきて下さり、安く販売されていました。「おいしい!」「こらうまいわ!」と歓声と笑顔に包まれ、開店から2時間、正午を少し過ぎた頃には、完売となりました。

午後は、西宮で開催しました交流研究集会に出席され、各地からの報告やグループ討議が行われました(別途報告しています)。夕方、神戸に戻った皆さまを、松方ホールで開かれたコンサートにお誘いしました。追悼コンサートいのりのとき実行委員会が主催され、レクイエムプロジェクト実行委員会が共催されました「第10回追悼コンサート いのりのとき 〜あれから19年、そしてあの日から3年〜」です。作曲家の上田益先生を中心に、これまで神戸、佐用町、広島、長崎、沖縄などで開催されてきた合唱コンサートです。朝から追悼の場、人と防災未来センター展示見学、特産品販売、各地の復興に関するプレゼン、これからに向けたグループ討議と、大変忙しく過ごして頂いた皆様でしたが、コンサート会場では、レクイエムの合唱に静かに聴き入っておられました。「亡くなった方々を想い、静かに、素晴らしい時間を過ごせた」との感想を届けて下さったことを大変嬉しく思いました。実は、このコンサートを野田村でも開催する話が出ています。
あっという間の3日間。18日朝には、KOBEでの交流の思い出と、また会おうという約束を胸に、それぞれの故郷へと帰って行かれました。
NVNADでは、皆様のご支援のおかげをもちまして、こうして各地の被災地の皆様との間で関係を深めることができております。ご支援に感謝しつつ、また新しい1年、活動を継続して参りたいと思います。交流の場を準備下さった京都大学永田研究室、京都大学防災研矢守研究室、大阪大学未来共生、関西学院大学関研究室、そして、大阪大学渥美研究室の皆様、どうもありがとうございました。