池袋の稲荷湯、第10地区戦災復興区画整理でできた西池袋公園

池袋の大塚寄りで山手線の上を越える宮仲橋を渡るとすぐ左手にあります。裏に立つ大きな煙突が目立ちます。脱衣場に入ると番台、高い天井、光る柱時計など、ビルの銭湯であることを忘れさせます。
浴室は高いかまぼこ天井で、浴槽背後の西洋の山と里のモザイクタイル絵が大きく迫力があります。浴槽は薬湯以外はお湯は熱め、ジェット、バイブラ、電気風呂と多彩なので、寒くて体が冷えているときはけっこう我慢しないといけませんが、温まること請け合いです。まわりの商店街の人も皆、「いいお湯よ」とお薦めでした。
稲荷湯 豊島区上池袋1-9-17 15:50〜25:00 水曜お休み(26日は営業) JR池袋駅から10分

稲荷湯から北大塚の千代田湯は比較的近いのに、その間を歩くのは至難です。1mほどの幅の道路が複雑に曲がりくねって、行き止まりも多く、街中なのにどこまでも続く細い一本道など、いったいどこにいるのでしょうとなってしまいます。
池袋駅のまわりは、第二次大戦の空襲被害から戦災復興区画整理事業で復興し、広くて賑やかな通りが多いのですが、その外側はものすごい木造密集住宅地が広がっています。池袋駅を中心に広がる戦災復興第10地区のちょっと外側にある稲荷湯は、新しくなった市街地と木造密集市街地のちょうど境あたりです。
戦災復興の境をずっとたどっていくと、反対の南西側には区画整理で整備された大きな西池袋公園があります。ミニアスレチックもあり、普段は子供が遊ぶ公園ですが、震災、火災時などには延焼を防ぐとともに避難地にもなるため、公園内に備蓄倉庫や消防団の器材庫が並んでいます。