ガパオご飯〈ガイ パット バイ ガパオ〉

ガパオご飯〈ガイ パット バイ ガパオ〉

カプサイシンで食欲増進、消化促進

 タイ料理や韓国料理が身近になって、以前に比べれば比較にならないほど、たくさんのトウガラシをとるようになりました。

 トウガラシの辛み成分・カプサイシンは、少量でビタミンCの抗酸化力を高める、交感神経を刺激してエネルギー代謝を活発にする、脂肪の燃焼を促進するなど、さまざまな健康効果が知られています。トウガラシの辛みには血管拡張作用もあるので、高血圧の低下にも役立ちます。

 刺激物の代表のような、胃に悪そうなイメージがありますが、適量であれば、胃液の分泌が高まり、食欲増進、消化促進の効果が期待できます。

 ご紹介するガパオご飯はタイの国民食とも言われるもので、現地では非常に辛い味付けをします。辛みの感じ方は個人差が大きいので、トウガラシの分量を加減してください。

[ 作り方 ]

(1)下ごしらえをする 鶏肉は1cm角に切ります。ピーマン2種はヘタと種を除き、縦に幅2cmに切ってから斜めに切り、2×3cmのひし形にします。Aは混ぜ合わせます。

(2)炒める
 フライパンに油大さじ3を入れて中火で熱し、ニンニクと赤トウガラシを炒めます。香りが立ったら(1)の鶏肉を加え、色が変わるまで強火で炒めます。Aを加えて水分を飛ばすように炒め、バジル、ピーマン2種を加えて一気に炒め合わせます。

(3)卵を焼く
 小さめのフライパンに油大さじ1を入れて十分に熱し、卵を1個割り入れます。白身の縁がカリッとするまで焼き、火を弱めて好みのかたさになるまで火を通します。残りの卵も同様に焼きます。

(4)盛りつける
 器にご飯を盛って(2)をかけ、(3)の目玉焼きをのせます。

■ 赤トウガラシ(生)は青トウガラシを混ぜてもよい。手に入らない場合は一味トウガラシ小さじ1/2でも可。

■ 辛みが苦手な方やお子さまには、トウガラシの量を減らしてください。

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調理指導 ■ 氏家アマラー昭子
うじけ あまらー あきこ/日本におけるタイ料理研究の第一人者。1967年から2年間、タイ・バンコクに滞在。以降、宮廷料理レストラン「ブサラカム」のチーフシェフ、ブンチュー氏に師事。現在も料理教育で有名な国立スワンドゥシット大学にも通い、タイ料理への造詣を深める。著書に『簡単なのに本格派! はじめてのタイ料理』(講談社)、『きょうのごはんはタイ料理』(NHK出版)ほか。