暑さ指数(WBGT:Wet Bulb Globe Temperature)は、熱中症の危険度を判断し、熱中症を予防することを目的として、環境省のHPで公表されています。1954年にアメリカで提案されたようなので、60年も続いている歴史ある指標なんですね。(出典:環境省熱中症予防情報サイト)
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暑さ指数(WBGT)は、 ①気温、 ②湿度、 ③輻(ふく)射熱の3つから計算された指標です。この3つが人の体の熱バランスに影響を与える重要な要素なんですよ。
ちなみに、輻(ふく)射熱は、地面や建物から出る熱のことです。
(出典:環境省熱中症予防情報サイト)
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暑さ指数(WBGT)は、 気温と同じ「℃」で表されます。
ですが!!! 暑さ指数の要素は、気温だけでなく、他に湿度や輻(ふく)射熱の要素も含まれています。気温がそれほど高くなくても、湿度が高ければ、暑さ指数は高くなるということです。
(出典:環境省熱中症予防情報サイト)
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熱中症による死亡は、最高気温が30℃を超えるあたりから増え始め、その後気温が高くなるほど死亡者が急激に増えます。暑さ指数(WBGT)でも28℃を超えるあたりから同じような傾向が見られます。その傾向は、暑さ指数のほうが顕著なので気温とともに暑さ指数も確認しましょう。
(出典:熱中症環境保健マニュアル(2014年3月改訂版)
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高齢者の熱中症の半数は住宅で発生しています。中高校生では運動中、成人では作業中と発生場所が異なる特徴があります。
ちなみに、2013年に熱中症で救急搬送された人は、58,729人でした。搬送された人は、65歳以上の高齢者が最も多く、27,828人で全体の47%を占めています。
(出典:熱中症環境保健マニュアル(2014年3月改訂版))
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ライフステージの中で、一番水分量が少ないのは、50%で高齢者です。その次は60%で成人、80%で赤ちゃんと言われます。
高齢者の水分量は50%と、一番少ないです。軽い脱水で、本人は気づかないこともありますが、体には悪影響を及ぼすことがあります。
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熱中症で、特に気を付けないといけないのは、子供と高齢者。子供は、汗腺をはじめとした体温調節機能が十分に発達していないために、熱中症のリスクが高まります。
子供の口渇感は、大人に劣るわけではないので、喉の渇きに応じて水分補給できるような環境を整えましょう。日頃から、外遊びで暑さに徐々に慣れていくことも大事ですし、その時の服装は、麻や綿などの通気性のよいものがベスト。直射日光が当たらないように帽子も忘れないようにしましょう。
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水分補給は、熱中症予防にはとても大事です。運動前に250ml〜500mlの水を、一度に飲まずに、何回かに分けて飲むといいでしょう。
飲むときの温度は、冷やし過ぎないようにするのがポイント。
スポーツドリンクなら、糖分2.5〜3%程度になるように、適宜水で薄めて飲むと、体への吸収が早くなります。
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果物の王様と呼ばれるメロンが、ダントツでカリウムを多く含みます。その次に多いのがもも、次にはすいかと続きます。
どれも夏が旬なので、毎朝食べることで熱中症予防に役立てましょう。
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熱中症は、放置すれば死に直結する緊急事態ということを、認識しておきましょう。
熱が出た時におでこに市販のジェルタイプのシートをはっているお子さんをよく見かけますが、残念ながら体を冷やす効果はありませんので、熱中症の治療には効果はありません。重症の場合は、医療機関に搬送したり、救急車を呼ぶなどの適切な処置が必要ですが、まず、“体を冷やし始める”ということは大前提と覚えておきましょう。