古代における三種の神器

日 時 平成26年8月6日(水)
場 所 池田泉州銀行講堂
主 催 TOYROクラブ
 三種の神器とは、歴代天皇が皇位の印しとして受け継ぐ3つの
宝物で、記紀に登場する八咫鏡・八尺珥勾玉・草薙剣を指します
 鏡・剣・玉は、記紀や宮廷祭祀で重要な役割をはたしました。
 まず鏡ですが、日本に大陸から流入したのは中国・前漢が朝鮮
半島に進出し、楽浪郡を設置した頃と言われています。
 因みに銅鏡が日本で多く出土しているのは、伊都国・奴国・末蘆国(現福岡・博多周辺)だそうです。
 次に剣ですが、朝鮮半島から当初渡ってきたのは青銅製のもので、弥生時代中期だとのこと。
 最初は武器として使用されていましたが、やがて魔除けとして副葬品としても重用された由です。
 そして玉は、やはり朝鮮半島から弥生時代に伝わりますが、日本では山陰で製作が始まりました。
 特に6世紀以降は出雲が独占的に生産を担い、今でも「玉造」の地名が残っています。
 さて記紀においては、ニニギ尊が降臨するに際し、天照大神が三種の宝物を下賜したとされており、この三種が「神」そのものとされていたのではないのでしょうか。
 いづれにしろ後世では、支配者の正当性の象徴としての意味を持つに至ったようです。
 歴史的には、まず伝播した北九州で重宝され、それを大和朝廷が引き継いだとの推測も成り立つのではと思います。