例をあげると、
*出世魚: ワカシ→イナダ→ワラサ→ブリ
*お侍さん: 元服
*役者さん: 襲名
*お相撲さん: 仕切り直し、

動詞はdoingとbeingに分類できます。doは行動や変化を、beは姿やアイデンティティを表現します。普通は、何らかのdoing の積み重ねが結果としての、beingです。

ところが、上の4例の場合順番が逆、beingが先なのです。beingが決まっていますから、今の自分がどの程度であろうと、自分にふさわしい行動はすでに決まっているのです。
極めて厳しい生き方ですし、目新しい発見も少ないかもしれませんが、イチローや本田圭佑はまさにこう生きているではないでしょうか。名付けて、flying-being。陸上競技や水泳のフライングです。(私が勝手に名付けただけですが)

ついでに、お相撲さんの仕切り直しについてちょっとだけ、
実際に国技館でみると、仕切り直しのたびに、お相撲さんが別人になっていく様子がわかる時があります。仕切り直しの度に彼の発するオーラが変わるのです。
高見盛が一度だけ朝青龍に勝った時、あの時は仕切り直しの度に彼が高見盛2号、高見盛アマゾンと次々に変わっていきました。最後の仕切りが終わったときに朝青龍は自分がこれから誰と相撲を取るかわからなくなっていたのではないでしょうか。

人間も物質ですから固体と液体と気体で構成されている筈です。固体と液体は何となくわかりますが、人間を構成する気体とはこのflying-beingの事なのではないでしょうか。
声、熱、痛み、喜怒哀楽、気力(元気・病気)、意志、倫理観、友情、愛情、嫉妬 etc.
人は皆being(今の姿)とflying-being(あるべき姿)を一対で持っています。
行動のエネルギーはこの両者の位置エネルギーの差から生まれます。
健全な野心を持ち続けるための第一歩は、自分で自分のflying-beingを自覚することから始まるのかなと思っています。そして間違っていると思った時は、仕切り直しすればいいんです。

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