夕顔とのはかない恋

日 時 平成26年12月4日(木)
場 所 池田泉州銀行講堂
主 催 TOYROクラブ
 標記は「源氏物語」の中では怪奇的な現象を描いた巻です。
 そもそも「源氏物語」とは小説としてでなく、また男女の恋物
語でもなくて人の世を語る語り物と解釈すべきとのことです。
 主人公の光源氏は時の天皇・桐壷帝と桐壷更衣との間に
生まれた若宮ですが、母は3才の時に亡くなってしまいます。
 若宮はたいへん優秀でしたが、母の位が低いことから天皇は宮中に置くより臣下にして政治家を目指させようとして源氏の性を与えます。
 若宮は光り輝くような美しい人だったことから、いつしか光源氏と呼ばれるようになりました。
 その光源氏が17才の夏、乳母の病気見舞いに訪れ、その隣に住む女性と知り合いになります。
 やがて光源氏はこの女性(夕顔)のところへ通うようになり、ある月の夜に牛車に乗せてとある御殿に連れて行きます。
 そこで光源氏の夢の中に物の怪が現れ、迫ってきたところで目が覚めます。
 そばに寝ていた夕顔はと見るとブルブル震え、やがて冷たくなって息を引き取ってしまいます。
 女性を連れ出して死なせてしまいたいへんな事になったので、家来の惟光が死体を東山へ運び荼毘にふしてしまいました。(これには後日談がありますので、各々確認されてはいかがでしょうか。)