少年犯罪 からだの声を聴かなくなった脳 瀬口豊廣より その6

*食べることは五感を養うこと
・大量の農薬と食品添加物と冷凍技術によって工業製品に
貶められた食品はもはや我々の身体を真っ当に生育させるだけの
生命力を有していない
人間の生命が他の生命を食すことで維持されているという
事実からしてもはや危機的な状態であるといってもいい。
そういったまがい物の毒性を唯一消してくれるのが唾液という分泌物である

・唾液の中にはアミラーゼというでんぷん分解酵素の他に
神経成長因子ホルモンや、ペルオキシターゼ(食品添加物などによる
発がん抑制物質)、抗菌作用のあるヒスタチン,口腔内の乾燥を防いでくれる
糖たんぱく質の1種であるムチンといったものまで
およそ11種類の物質が含まれていて、その唾液で食品を長く口中で
包み込んでいることで毒性を消すことも可能になってくる
噛むこと、咀嚼の重要さを現代だからこそ考え直さなければならないだろう

・食を享楽と考える人間にとってグルメ嗜好を満足させるために地球の裏側まで
足を運ぶことなど苦でもないのだろうが、非動物的エネルギーを使わずに
自分の行動範囲内で獲れるものを食べる野生の動物的摂食のありかたが
生き物にとって本来の姿であるということは頭に入れておいた方がいいだろう
その土地のその季節のものを口にすることができれば
4人に1人がガンでなくなるという事態ももしかしたら避けられていたのかもしれない

<プリムラも冬でもよく咲きます>