2015年の始まりに〜 阿吽の呼吸の話

2015年
明けまして おめでとうございます。
今年も よろしくお願いいたします。

昨年、興味深い記事を読みました。

 江戸時代からの技術を受けついで
手ぬぐいを作っている 職人さんの話です。

江戸時代の職人さんは 仕事が細かく分業になっていました。
 それぞれに専門にやる人がいて
まさに 一匹狼の職人集団。

(以下、HPより引用〜)

型付け(板場)から染めへ、染めから洗い場へ ‥‥‥
てぬぐいを染める注染の仕事は分業で進む。
「分業だからこそいいものができるし数もこなせる」。

しかしここでは、相方とのあうんの呼吸が必須である。
職人たちは「みんなひと癖ある人ばかり」。
一匹狼の集まりだが、自分の失敗は丸ごと相方にもはね返る。「それがキツイ」。

1枚1枚手作業で型付けされた生地 20 数枚を、自分の一注ぎの失敗で全部ボツにしてしまったとき。最初はずいぶん落ち込んだ。
他の職人の目が気になって仕事に集中できないこともあったが、
今は何を言われてもいいと思う。

要領が悪かろうと、残業になろうと、無事上がればそれでいい。失敗は? と再度聞くと「知らんぷりです」と言ってにやりと笑った。「逆のこともありますからお互い様です」。少量多品種化しているてぬぐいの仕事は、作業が煩雑で他の人をかまっていられないのだと言う・・、一匹狼の職人になりつつある男の顔を垣間見た気がした。

引用~日本の仕事 おわり〜)

まさに 江戸っ子だ、そう感じました。

今を100%生きる 江戸っ子の良さに思います。
過去の後悔、未来への心配 に思いを引きずられないで
失敗したら 今できることをちゃんとやる。続ける。

失敗した自分を責めるのではなく お互い様だからと 受け入れて
仲間が 失敗しても お互い様で 受け入れられる。

自分にも 相手にも 思いやりの気持ちがあって 受け入れる許容の心が あります。
それが 江戸っ子の良さ。
私が 注目する 江戸コミュニケーションです。

もう1つ
江戸っ子のあうんの呼吸は 相手の気持ちを察する・・というより
一緒にいれば 相手の気持ちがわかる 感性の高さが 素晴らしい。
 
計算をしたり、考えたり 左脳を使っていると、右脳の働きは ストップしています。
感性は 「感じる」右脳の働きです。

江戸時代の人々は、今ここを生きている人が多かったので
嬉しい 楽しい 怒り 泣きたい など 感情豊かでした。
自己表現をたくさんするほど 感性は磨かれます。
さらに
自然を感じながら 生活の営みの土台があったので
大自然の中、季節の変化の中で 毎日 感性が磨かれていました。

だから その感じる力で 相手の気持ちを察することができる あうんの呼吸で
仕事をすることが 出来たように 私は感じます。

※ここで 江戸職人さん同士の阿吽の会話 小ばなしを1つ

「お〜い、何どうしたい?」
「何?」
「おれ、今度行った時 何しとくから 何しといてくんね〜かな〜。」
「いいとも。」

江戸時代から 学ぶことは たくさんあります。

2015年 自分を大切にしながら 他者も大切にできる
豊かな江戸コミュニケーションを今に つなげていくために 精進します。

江戸小ばなしを使って、交流したり 会話を広げていると
笑いの中で だんだん その場が江戸風に変わっていきます。
場が変わると、人の心も 変わります。

お互い様の空気に包まれて みんなが安心して いっぱい楽しむ 丸い心の和&輪を
ご一緒に広げませんか。

2015年 どうぞ よろしくお願いします。
江戸小噺笑い広げ鯛 そよ風