藤田紘一郎 より
アメリカや韓国など10の地域では
トランス脂肪酸の表示が義務付けられています
しかし日本ではそうした措置は全くとられていません
これまで本書では炭水化物の摂りすぎと
脂質の摂取バランスについて述べてきました
私たちの周りには砂糖たっぷりの清涼飲料水や、
トランス脂肪酸を含んだ食品がたくさん目につきます
炭水化物と悪い油の組み合わせが非常に多いのです
こういった食品ばかり食べていると
私たちの健康は少しづつ害されていくのです
デンマークでは2011年10月から
『脂肪税」という課税制度が導入されました
健康に悪影響を及ぼす食品を減らし、
国民の平均寿命を延ばす目的で
2.3%以上の飽和脂肪酸を含む
チーズやバター、肉の加工食品を対象とし
1kgあたり220円前後の課税を行うというものです
さらに2012年1月には通称「チョコレート税」と
呼ばれる税制も始まり、菓子、アイスクリーム、
糖分を含む清涼飲料水、ビールやワインなどの
税金も引き上げました
またハンガリーでも2011年9月に
国民健康推進税(通称「ポテトチップ税」)を導入しました
これはスナック菓子や清涼飲料水に課税するものです
同様にフランスでは2011年12月
通称ソーダ税と呼ばれる税制が導入され、
砂糖の添加された炭酸飲料に課税されています
こういった税金制度を日本で導入するとすれば、
消費者をはじめとして関連業界から
たいへんな反対の声が上がるのは間違いありません
しかし当事国のデンマークやハンガリーでは
実際この税制が始まっており、
国民は受け入れて生活しています
デンマークやハンガリー、フランス国民は
この様な税金をとられてさぞ不満が
あるのではないかと思いますが、
国民の生活を守り社会保障が充実することをもって、
どうやら国民は増税を容認しているようです