前回の続きです。
◆塩分を体外に排出してくれるカリウムの多い食品を取り入れよう
カリウムは、ナトリウム(塩分)とバランスを取り合う関係にあり、ナトリウムが過剰になると、ナトリウムを体外に排出する作用があります。
つまり減塩を助ける効果が期待できるのです。カリウムを含む食材を意識してとることで、自然と減塩を心がけられます。
●カリウムを多く含む食品
野菜類(ほうれん草、枝豆)
芋類(里芋、山芋)
海藻類(昆布、わかめ、ひじき)
大豆製品(納豆、ゆで大豆)
果物類(バナナ、キウイフルーツ)
などです。
●一日に必要なカリウム目安量
・成人男性は2500mg
・成人女性は2000mgカリウムは水溶性なので、健康であればとり過ぎの心配はありません。
●カリウム摂取アップポイント
カリウムはいろいろな食品に含まれます。なかでも多く含まれる野菜や果物を毎日しっかり食べる習慣をつけることから始めてみてはいかがでしょうか。
・朝=フルーツをプラス
・昼=野菜が多いメニューを選択
<含まれるカリウム量>
フルーツ:バナナ1本450mg、キウイフルーツ1個300mg、りんご1個280mg
主菜例:肉野菜炒め560mg、ぶり大根620mg
副菜例:ほうれん草胡麻和え590mg、ひじきの煮物570mg、具だくさん豚汁530mg
また、調理せずに食べられるドライフルーツ、ナッツ類などは手軽なカリウム補給としておすすめです。
ビタミン、ミネラル、食物繊維等も豊富です。
<含まれるカリウム量>
干し柿1つ200mg、レーズン10粒75mg、アーモンド10粒100mg
塩分の摂りすぎが原因で起こりやすい高血圧や心疾患の予防のためにも、いつもの食生活を見直し、減塩を心がけたうえで、積極的にカリウムを摂取することがおすすめです。
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●執筆者プロフィール:田口絢子(たぐち・あやこ)
茨城県生まれ。管理栄養士、糖尿病療養指導士、ソーシャルスキル協会認定健康栄養カウンセラー。都内4か所の病院で給食・栄養管理経験を経て独立。栄養相談、献立作成、食と健康に関する記事の執筆、栄養学翻訳などを行っています。