今日は朝から八千代の体育館にて、『体育授業研修会』が行われました。

未熟ながら自分がこの会の講師として呼んでいただき、多可町内の小学校の先生方を対象に体育(サッカー)の授業のやり方や考え方などを教える側として今回は参加をさせていただきました。

とは言っても、人に何かを教えられるような身分でもなければ力量もない自分が出来る事は、経験を伝えて一緒に考えていただく事です。自分のやり方が良い、悪いではなく、こういうやり方もありますがどうでしょうか?というスタンスです。ですので緊張をするとか力む事もなく、いつも通りのやり方をただ伝えるような形でさせていただきました。

今年度も12月から中町北小学校さんの5年生を対象に、体力アッププロジェクトという事で授業を3回させていただきます。昨年までの2年間は八千代南小学校でさせていただきました。こうして依頼を受けられる事に感謝をしながらこれからも繋がりを大切にしていきたいと思っています!

自分もファルコを立ち上げてから、行政の方々との交流であってり意見交換はずっとやりたいと思っていました。

簡単な事から言うと、グランドの使用に関しても最初の頃はクラブチームという事を受け入れてもらえずに減免団体には入れず苦労をしました。でも、そこで文句を言っても変わらないので、自分達から何かをしなければいけないと思ってボランティア活動をさせてもらうようになり、その積み重ねによって理解を少しずつ得る事となり、減免をしていただけるようになりました。そんなちょっとした繋がりやきっかけを大事にしていると、本当に大きな強さになってくるものです。

小学校との繋がりで言うと、最初は自分が自然学校のリーダーとして帯同したのがきっかけでした。それは自分がまだ20代前半で、その時の小学生が今はもう24歳ぐらいの歳になっています。その時から小学生や行政との繋がりを持てるようになってきた事で、6,7年前からは学校から三学期の体育(サッカー)の授業をお願いされるようになりました。最初の頃は、自分自身が受け入れてもらえるように…という今思えば不純な考え方でしたが(笑)、そこからせっかくやらせていただけるならもっと良い方法はないか?と悩み、考えて、その結果京都サンガにおられる池上さんの『サッカーつながり隊』の活動を定期的に見学させていただいて、そこで今の自分のほとんど全てを教えていただき、その教わったものを体育授業の現場で発揮し、失敗し(笑)、凹み(笑)、悩み、改善し、段々と子供とのやりとりの方法を掴めるようになりました!

そんな自身の成長と共に、先生方との出会いも増えて八千代南小学校におられる伊藤先生や杉原先生と出会いました。杉原先生はまだ若く、向上心がすごくてそんな先生からも多くを学び、『Fの会』にもずっと参加していただいて、考え方を聞いたりしながら一緒に学んできています。体育の授業のシーズンになれば学校で先生の現場でのリアルな悩みなどを聞かせてもらいながら、自分の悩みとも置き換えて一緒に考えたり出来るようになりました。

体育の授業も年々させていただく回数が増えて、ここ数年は70時間〜80時間もさせていただけるようになりました。しかも全学年を対応させていただける事で、とても勉強になります!低学年にしか出来ない事、高学年だから出来る事、考え方、男女の違いなどを改めて現場で学ぶ事が出来てとても有意義な時間を過ごさせてもらっています。また休み時間には職員室で先生方とも色々な交流が出来るようになり、放課後には職員研修などもさせていただけるなど、自分が活動する場が増えてきている事に感謝の気持ちでいっぱいです!

今日は先生方に、普段やっている授業の簡単なやり方を説明しました。

自分の授業は子供の様子やクラスの様子、先生方からの要望に応じて対応していく形なので、『この学年には絶対にこれをやります!』みたいなものはありません。たくさんあるメニューの中から『この学校の、この学年の、このクラスの、この課題』というものを摘出していきながら、そこを改善していくメニューを考えたりするのです。その事も説明の中に入れておいた上で、簡単にやっているベースのメニューをやってもらいました。

少し休憩を挟んで、4対4のゲームも実際にやっていただきました!!

チームを決める作業から自分達で!というのは実際に授業でもやっています。3分間という短い時間の中でチームを決めて試合をするという事をやってもらいましたが、大人なので決めるのはとてもスムーズだったし、試合はすぐに出来ました。みんなとても楽しそうにサッカーをしてくださったし、汗いっぱいかいてがんばってくださいました!3ゲームしていただいたのですが、ここでも子供と同じで、自分は先生方の様子を見た上で『このレベルなら次はこの課題を与えてみよう!』みたいな発想で先生方が試合を単純にやるのではく『工夫』するように考えてもらいました。1ゲーム目はフリーで、2ゲーム目は『シュートは必ずヘディング』というルールを加えたので、一気に先生方の発想が行き交ったりして(ここが先生方の素晴らしい所!)、地を這うようなヘディングシュートも飛び出し(笑)、場はおおいに盛り上がりました。

3ゲーム目は『シュートは必ず膝』という難しい課題にも挑戦していただきましたが、そこも工夫する力、生み出す力で乗り越えて見事にゴールを決めてくださいました!!

さすがです!!

ちなみに3分間で息が上がりまくっていた先生方でしたが、3ゲーム目は5分近く続けさせてみました(笑) でも、そこもやっぱり楽しい雰囲気で続けていると疲労感を越えてがんばり続けてくださいました。もちろん終わった瞬間は倒れ込まれる感じでしたが(笑)

でも、実際にやってみて本当に楽しかったと経験されていました。こういう感覚を子供にも是非とも味わわせたいというのが指導者、先生方の本音です。そしたら何がそうさせたのか?です!大人が考えるのはそこです!!楽しかったから楽しい。では説明にはなりません。大人はそうなる『根拠』を考えないといけなくて、今日で言うとレベルが高く、要求をクリアしていこうとする先生方の自尊心(プライド)をくすぐる課題を与えた事も大事になってくるのです。いきなり難しいとやる気がなくなるだけですが、やってみたら出来るような課題になると前向きになるものです。そうやって『大人基準』ではなく『目の前の生徒基準』になる目を持てれば自然と楽しい、良い授業になっていくはずだと最後に用紙も渡して話もさせていただきました。

質疑応答の時間も色々な質問を聞かせていただきながら答えていく事で自分の頭の中もだいぶ整理が出来ました!こういう貴重な時間を与えてくださった事に本当に感謝をしたいと思うし、自分のやってきた事がちょっとずつ認めていただけるレベルになってきた事を誇りに思います。ただ、こういう力は自分が勉強したからではなく、自分を指導者にしてくれる現場の子供があってこそ、です。子供のおかげで自分は指導者になれるし、その事は絶対に絶対に忘れたりはしません。子供あっての自分だと常に言い聞かせています。

また今後もこうした繋がりを大事にしてがんばっていきたいと思います!参加してくださった先生方、本当にお疲れ様でした!そして、ありがとうございました!!