ご報告が遅れましたが、9月3日夜・・・
(一社)政経倶楽部連合会東京支部の例会に
参加して来ましたぁ〜(^0^)☆
例会講師は、スマートフォン等を使った
を創られた、森川亮氏です。
今はLINEの社長はご退任され(現・顧問)、
若い女性のための動画ファッションマガジン
「C CHANNEL」 https://www.cchan.tv/ を
運営する会社の経営に挑戦されておられます。
ユーザーが世界中で5億6千万人もおられる
「LINE」をどのように生み出されたのか?
そのような手法・方法も気にはなっていたのですが、
森川氏の「人となり」を実際お会いして
観てみたいと思い、東京まで行かせて頂きました。
それなりに凄く、それなりにいろいろと
大変なこともあるかと思われますが、
私が感じたことは、森川氏は、
人生を自分で選択し、自分で納得し、
自分の意思で生きておられ、
そしてその生き方全体を楽しんでおられると感じました。
大変なこと・辛いことも全てひっくるめて
楽しんでおられる・・・
苦難も含めて、いいこともわるいことも全て
自分の生きる力・幸福へ導く力に
変換されていると感じました。
ですので、心の底に存在する
悲壮感やネガティブな気(オーラ)が
殆ど感じられませんでした。
とにかく、ハラの座った方で、
何でも「喜んで受けて立つ」の精神。
技術的なエンジニアの割には、すなおで、
世界や宇宙のことに関心があり、
今の世の中に役立つ(人々が幸福になれる)
技術や物・サービスは何か?と、
常に自分の感性のおもむくままに(右脳的)、
淡々と、冷静沈着に分析・判断をされておられました(左脳的)。
私は日々、いろいろな経営者(人)とお会いいたしますが、
成功する経営者の「共通点」というものがあると
捉えています。
まず、世の中(自分以外の誰か・何か)の為に、
自分が持つ技術や物質、知恵を発揮しようとされ、
その大目的に向かって、すなおにコツコツ精進されます。
ですので、47歳の森川氏はどこか『少年』という感じでした。
夏休みにどこかの田舎にある森で
虫取りに専念する少年のような雰囲気です。
虫取りは自己満足のためだけですが、
虫取りの少年の心で、世の中に役立つものを
大人の道具や人材、知恵を使い
愚直にコツコツと追い求められているという感じです。
その為に、自分や自社の利益を適正に確保される
仕組みもきちっと構築されています。
(※自分たちの利益を確保することが第一目的ではありません)
ビジネスでもボランティアでも人生全体でも、
自分自身に適度な物心両面「ゆとり」がなければ、
世の中によい施し(物やサービスの提供)は出来ません。
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以下は私の個人的雑感も含めた
森川氏の一部のご講演の内容です。(以下羅列)
ご参考までにどうぞ♪
A.インターネットの使用する動機。
①コミュニケーションツールとして。
②情報収集・発信
B.「LINE株式会社」としては、
①のコミュニケーションをの方が『付加価値』がある
=ビジネスチャンスがあり、比較的ライバルも少ないと見た。
インターネット上で自分で情報を探し出すのではなく、
「探したいこと・分からないことは人に聞くようなシステムを
新たに創造するというものに一点集中し、結果「LINE」を開発した。
結果、スマホでコミュニケーションツールナンバーワンになった。
東日本大震災前までは、電子メールと
掲示板等の匿名のコミュニケーションが主流だった。
震災後ツイッター&フェイスブックが主流に。
ところが、それらは、
有名人のための、表面的な自慢大会的ツールと化してしまった。
また、知られたくない人・関わりたくない人とも繋がってしまう。
電子メールに近い、限られた人たちの間のみで
コミュニケーションが出来るツールは出来ないだろうか?
また、言葉・文章のみに頼らないコミュニケーション方法は
ないだろうか?(=『スタンプ機能』の開発に繋げる)。
C.「LINE」は、まず中東で人気に。
それがスペインやアジア諸国を経て、日本でブレイクした。
D.「マネジメント」の重要性。
外国人に対してのマネンジメントが必要だった。
「LINE株式会社」の社員の3割以上が外国人。
しかもインターネット(IT業界)の変化(進化)が早過ぎる。
だから「1年後の会社はこうしたい」というビジョンを公表しても、
一ヶ月経てばそれが変わってしまう場合が多い。
コロコロ変わるビジョンを社員に示しても、
逆に「社長の考えはコロコロ変わる」と信用されない。
現代は、10年後・3年後・・・1年後すら予測出来ない。
だから僕は「未来を予測するのはやめよう。」を決めた。
一応、「こうしたい」と心では思っている。
だけど、以上の理由で言わないようにした。
E.世の中の変わるスピードが加速している。
インターネットが繋ぐ、
コンピューターのチップの処理スピードが
累乗的に進化し、
人間のメンタルな面での進化が追いついていない。
未来は予測しきれない。
かれこれ書いている(文書化している)うちに
どんどん変わってしまっている。
『変化の兆し・その方向』をどう早く見つけ、
自分が、社員が、組織が
どうそれに敏速に対応するのか?が
今のビジネスの勝負どころだと思う。
変化を強みに変えられる、
『マネジメント』をしなければならないと
僕は日々考えている。
会社のブランドや優秀な社員、そして資金も大事だけど、
地球・宇宙の歴史・・・変化に対応することが一番大事。
変化に対応し続ける者だけが生き残る。
一般的な傾向として日本人は
この「変化」というものがニガテ。
農耕民族の欠点か?
楽しく変われる仕組み・組織を作るべきだと
僕は思っています。
F.毎年計画を変えればいい。
いや半年に一回、毎月変えればいい。どんどん変えればいい。
だけど、それをどんどん口外すると、
社員がやる気をなくす。
コロコロ変えると、
「社長に信念がない、不安なので辞めます」って
実際に社員に言われたことがある。
人間は「天気」には敏感に対応する。
例えば、雨が降れば傘を差す、など。
だけど、社会の変化にはついていけない日本人が多い。
不平不満ばかりでネガティブで責任転換。
自らが変わろうとしない。
過去の日本の歴史を観てみると
日本はダイナミックに変わったことが殆どない。
日本人は(急速に)変わること=ネガティブ(良くない)だと
思い込んでいる民族。
よくもわるくも『石の上にも三年』。
とにかく『我慢』が美徳という傾向がある。
変わるのではなく、我慢するのが農耕民族の性なのか?
G.「だから、計画を共有することを止める。」
まず、定例会議を止める。
例えば定例の週一回の会議=そこでしか決めれない。
そして進めることが出来ない。
定例会議をなくすと、
その場その場で決めることが出来る
=物事を進めるスピードが速くなる。
会議=仕事!?
マネンジメント=仕事、ではない!!
答え=一つだと思い込んでいる人は多い!
答えを決めたがる!
そして一度決めた答えを変えたがらない。
(これが農耕民族日本人のわるい性?)
僕は「マネンジメントは必要なの?」という問いの末、
マネンジメントを止めました。
すると、会議とかで
『リスクマネンジメント』、とか言う人がいなくなった。
成功し続けている
(=社会の流れに柔軟に乗っている会社)の中に
存在する優秀な人は、
『リスクマネンジメント』出来る人ではなくて、
行動している過程の中で、何らかの問題が起こった瞬間に
敏速に対応・問題解決出来る人こそが、優秀な「守りの」人であり、
まだ何も実践・動いていないうちから
あれこれと危険だからリスクがあるから止めた方がいいと言って
足を引っ張る人ではない。
H.「会社はヒット商品を出し続けないと潰れる!」
会社の業績を2倍、10倍伸ばすためには、
『イノベーション』が大事。
とにかく無駄な時間をなくす!
果たして
「いいものを創造するには時間がかかる?
わるいものは早く作れるもの?」
なのか???
実際ユーザーに提供する物・サービスを
作っている時間が最も必要で時間をかけるべき。
しかしながら、その前後の時間(企画・開発、後始末の時間)を
出来る限り短くすべきである。
物をじっくり作りながら、その前後の行程を考える。
いかに早く、いいものを世の中に出すのか?を
僕は常に考えている。
その為の無駄なもの(作業時間)は徹底的に削減する。
I.日本は平和で安全過ぎて、競争力がなくなってくる。
ラクな方向や保守的に向かう傾向にある。
「グーグル」を使うと、人間の検索能力が落ちる傾向にある。
また周りに優秀な人がいると、その人に頼ってしまい
頼ったその人の能力が落ちる。
従って人間は、不便さや非効率な状況・環境を残しておいた方が、
自らの持つ能力が劣化しない。
逆に言うと、不便や非効率な環境にある程人間は自らが創意工夫をし、
能力が引き出され、開花・進化してゆく。
それが動物の進化の根本原理でもある。
J.成功しても、ライフスタイル
(世の中の変わるスピード)が早いので、
すぐ売れなくなる。
動物園の動物× 野生のサバンナ○
日本では、協調性がないと最悪の評価を受ける。
それは動物園で飼われている肉食動物のよう。
みんな仲良く、違う意見が言えない。
みんなのために動く・表面上みんなと仲良くやっている人が評価が高い。
だけど、会社において本当に必要なのは
動物園で飼われている人材ではなく、
野生のサバンナで(過酷な環境の中に身を置き)
常に進化しようとしている人材である。
僕は、そんな一匹狼的な尖がった人を
社内で存在出来る環境を作るようにしている。
K.「マネンジメントスタイル」〜野球型とサッカー型〜
日本の「マネンジメントスタイル」は『野球型』である。
ある一定のルールやフォーマットが決まっている。
監督やチームで議論して展開する時間的ゆとりも多い。
しかしながら、諸外国の会社のフォーマルは
『サッカー型』である。
ルールやフォーマットが余り決まっていない。
あれこれベンチ(監督)が
考えているうちに敵にボールを取られ、シュートされています。
日本人は『リフティング(パス回し?)』が上手い人は多い。
一方で新興国のビジネスマンは、ハンド(ルール違反)しようとも
シュートをガンガン☆打とうとする。
これからの日本人のビジネスマンは、
確実にシュートが打てる人材が求められている。
L.「伝統的な大企業orベンチャー企業、
どっちがいい商品が生み出せるのか?」
大きさや会社存続年数に関係なく、
新しいものに対して、ネガティブかポジティブか?が決め手。
大企業の人は出世が最重要ポイントである人が多い。
出世する=失敗してはダメ。
新しいことへのチャレンジの殆どは失敗するから、
出世を諦めないと、いい商品は作れない。
M.「お金or人、どっちが大事?」
人の方が大事。だけど「数」ではない。
人が多い=良いという訳でもない。
N.「顧客満足or利益、どっちが大事?」
「顧客満足」はどこまで満足させなければならないのか?
顧客満足を追求し続けると、利益が出ない・赤字になる。
つまり会社が存続出来なくなる。
いいものを安く提供?いいものは一般的に値段は高い。
『付加価値』のあるもので、そこそこの値段で提供すべき。
O.「技術的な差別化orスピード、どっちが大事?」
技術の安定や高度さがあれば、
スピードは関係ない?少々遅くても大丈夫なのか?
お客様のニューズに合う、差別化が大事なのか?
お客様は「差別化」を求めていない。
「差別化」というライバル企業目線ではなく、
「いかにお客様が喜ぶ『付加価値』に一点集中した
もの・商品の開発を目指すか!?」が勝負すべきところ。
あと、その技術がお客様の価値に変換出来ていない場合が多い。
「その技術って、本当にお客様に喜ばれていますか?」
お客様のニーズと自社が持つ技術が同一する
もの・サービスの創造を目指すべき。
P.「日本のために何かがしたい」
いろいろ考えたが、時間がかかるものが多い。
長年僕がいた業界・メディアが何かおかしい。
メディアの経営が悪い。数字(視聴率)が取れるものに偏重。
しかも、メディアが社会に悪影響をもたらしている場合も多い。
特に少数派の若い人のためのものが少ない。
頭下げる(謝罪する)経営者ばかりをメディアで流す
=子供・若者が社長になりたがない。
だから僕は若い人が元気になれるメディアを創造しようと思い立った。
(「C CHANNEL」の起業)
モバイルを一番使いこなしているのが若い女性。
エンジニアではない。
若い女性は新しい・いいものに素直に飛びつく。
老いたおじさんは素直ではなく批判的で保守的なので、
時代の流れ・新しいものに敏速に反応されない傾向にある。
(=だからこれからの時代を創造してゆくのは若者・そして女性。
動く人が時代を創造し、動かない人や間違った
動きをする人が時代を停滞させ、崩壊させる)
今のメディアは、
企画する(考える)人・制作する(創る)人、
そして出演する(出る)人がバラバラ。
そしてユーザー(視聴者)も同じ若い女性。
だから「C CHANNEL」では全部同じにした。
女性だけの通信社。
映像費は殆ど人件費。それをうまくコストダウンした。
全て同じ人(チーム)で作成し、早くいい物を出す。
Q.とにかく、
ここ5〜10年先で多くの人が必要とするもの・サービスで勝負する。
今は圧倒的に小さいもの。
そこに優秀な人材を今から投入し、育ててゆく。
今も大きい・これからも大きい業界はライバルが多いので、
今は小さいけど、これから大きくなる業界の
『先駆者』になって勝負する。
R.「日本人のよさとは」
先述のように、真に大きく変われる人はほんの一部。
強みは「喧嘩をしない」こと。
相手を倒して進む人が諸外国には多い。
喧嘩を仲裁しながらリーダーシップを取る経営者が日本人には多い。
あと、繊細な感性がある。
そこに『魂』が入っている。
だから物・サービスのクオリティが高い。
農業、食。工業品など・・・
付加価値・品質の高いものが売れる時代が確実に来る。
S.古い企業は警戒心が強い傾向にある。
警戒心が強い=経営がよくなればいいが、
そうなっていない。確実にチャンスを取りこぼしている!
ある程度考えた上でまずはやってみて、
もしも問題が起こった時はそれを早く改善するべし。
T.「どうすれば、LINEのような組織が出来るのか?」
「実際、みんなでサッカーをしているイメージをする。」
足が速い人に任せる。
敵が邪魔するのを阻止する。応援する。
ストライカーが認められる組織を作る。
U.日本を発展させる為には?!
①伸びる産業を作って、国家を引っ張って行く(経済) ※短期的戦略
②政治の改善・改革 ※中期的
③子供たちの教育 ※長期的
V.変化に敏速且つ的確に対応できる能力は
「感性」である!それを磨くべし!
(森川氏の場合、歌やドラムという音楽で磨かれた)