・期 日 2015年9月19日
・場 所 松尾湿原
・参加者 小川、西村(昭)、三科、川本、森川(久)、政元、豊買、赤松、日後、青野、小宮(11人)
 福井先生

 連休の初日のせいか参加者は11人といつもよりやや少なめでしたが、さわやかな秋空の下、福井先生のご指導により12種の植生調査を午前中に行い、午後からは拡張エリアと草刈りエリアのモニタリング調査を行いました。
 去年の調査記録と今咲いている花から、サワヒヨドリ、シロイヌノヒゲ、イトイヌノヒゲ、ミズギボウシ、サワギキョウ、ホザキノミミカキグサ、ムラサキミミカキグサ、コイヌノハナヒゲ、シカクイ、ヤマイ、ヌマガヤ、キセルアザミが今回の調査対象です。
 参加者に比べて対象植物が多いので不安になりましたが、今回は似たような植物を同一担当者が受け持つことで、効率的に観察できました。例えば、区別がつきにくかったムラサキミミカキグサとホザキノミミカキグサの受け口(写真)や、どちらも白い星形の花で見分けがつきにくかったシロイヌノヒゲとイトイヌノヒゲや、シカクイとヤマイ等を見比べることでそれぞれの違いや特徴を如実に理解することができたのは大きな収穫でした。

午後からは拡張域の湿原の調査を行いました。
先月の観察会でも確認できたサギソウを始め、アブラガヤ、ヤマラッキョウ、ヤハズソウ、センダン、コアゼガヤツリSPと、新たに6種類の植物が生育しているのが分かりました。

実験のため草を刈ったエリア内の調査地(No.6)のモニタリング調査を行いました。
指定された1平方メートルの調査地に、どんな植物がどれくらいの割合で生育しているかを調べます。

参加者全員が目を凝らして見つめる1平方メートルの中に22種類の植物(カキラン、ヒメシロネ、サワヒヨドリ、シロイヌノヒゲ、ミヤコイバラ、ケネザサ、ネザサ、イ1へヌツゲ、ハイヌメリ、イソノキ、ススキ、キセルアザミ、ニガナ、ヒメアギスミレ、ミズギボウシ、シカクイ、トダシバ、アオツヅラフジ、カヤツリグサ科SP、コイヌノハナヒゲ、ミツバアケビ、ウメモドキ)が確認できました。 
次にそれぞれの植物の被度(割合)を皆でワイワイ言いながら楽しく調査し、記録しました。
 今後定期的(1年か3年?)に観察することで、湿原内の植物の遷移を知ることができ、保全活動に活かされることが期待されます。

今日もたくさんの発見と学びを体験しましたが、その中でも1番のヒットは、「ウメバチソウの発見」です!
宝塚市の天然記念物指定時(1978年)に設置されているステンレス製の表示板には名前が記載されているものの、私たちが植生調査を開始した2007年以来一度も見たことがなかったまぼろしの花ウメバチソウ」に出会えたことは、大きな喜びとなりました。(写真がないのが残念です)
 参加された皆さまお疲れ様でした。(記 小宮)