今日は夜は西脇スクールがありました!!
とは言っても、今月は一ヶ月間小学校の音楽祭の準備により体育館が使用出来ないのでスクール自体は行えません。ですが、何もしないまま一ヶ月間を過ごすのも、もったいないし今西脇スクールのメンバーは少し変わろうとしている部分も感じている時期でもあったので、市民センターの部屋をお借りして『対話トレーニング』を行いました。
自分は今指導を始めて15年を経過しましたが、未だに『最高のやり方』みたいなものは分かっていません。でも、『これをしてはいけない』っていうものは見えるようになってきました。その大きな一つとして『指導者(大人)主体のやり方』です。子供に押し付けたり、やらせる形ではなく、子供が自分達の未来を切り開く為の大切な時間である事を根底にしないといけないし、その時間の『お手伝い』をしているのが自分の立ち位置。ここを間違えてしまうと『自分のストレス発散の場』になったり『自己満足をする為の場』になってしまうので、それはやりたくないと思っています。
そして、その子供主体にしたいという考え方を始めてから当然のように子供との対話は増えました。近年は小学校の体育の授業までさせてもらえるようになってきた事や学童での経験などにより、サッカーをしている子『以外』の子供との対話も増えてきた事で多くの子供を知る事が出来たし、自分が得た大きな成果は『サッカーも、勉強も、普段の生活も』全て『出来る』という評価を受ける子には共通点があるという事です。その共通点の部分をいかにして子供に『獲得させるか?』が自分の挑戦。『与える』のではなく『獲得させる』事の意味を大事にしたいと思っています!
そこで今日は西脇スクールのメンバー11名と宮崎コーチにも参加してもらっての対話をしていきました!!
最初に『何について話すの?』という事が重要ですから、それはこちらが提示をしました。
この一ヶ月間の時間を使って『自分が行きたい学校にする』事をテーマに話し合う事を言いました。子供にとって今の生活時間の大半は学校です。その学校をいかにして過ごすか?によって自分の人生は大きく変わると思います。何気なく行ってしまいがちで、何気なく過ごしてしまいがちな毎日・・・その毎日を『意味を持たせる』事によって明日が変化してくると思うのです。その変化のきっかけになればいいな、と思いながら今日の対話をスタートさせていきました!!
まず最初にみんなに質問をしたのは、『学校は好きですか?』という事。
4つの答えから選んでもらいました。
1.めちゃくちゃ好き
2.好き
3.あんまり好きじゃない
4.嫌い
という中からの回答は11人中、9人が『好き』で、2人は『あんまり好きじゃない』でした。そういう回答から話を広げていきました!好きな理由、好きじゃない理由。色々引き出していくと多くの『良くするヒント』は出てきました!
こうやって物事考を考える時間は実はあまりないと思うのです。
嫌な事があったら嫌!良かった事があったら楽しい!みたいな事ばかりで『どうして?』という事への問いは誰もあまりしないと思います。だから『考える習慣』がなく『起きた事だけに一喜一憂』するというのが現状なのです。そうではなく『起きた事は何かがあってそうなっている』事を理解する事で、どうしてそうなったのか?どうすれば良くなるのか?などを考える事が出来るようになります。そうやっていくうちに考える事が当たり前になり、考える事によって自分の環境は変えていけるという事が分かるようになってきます。
こういう事をせずに育ってきた子供達は起きた事に対しての責任転嫁だったり、不満や愚痴を言うだけで終わります。自分で責任を取る、というのは言葉だけでは無理な事であり、そうなる為にしなければいけない事があるという事です。大人に言われた通りに物事をこなしていくだけでは本当に責任を持つという事がどういう事なのか?も分かりません。自分で考えて自分で判断する事が出来るようになれば『楽しくするのも自分次第』という事が分かりますし、そうなるようにしたいと思います!
今日は自然と湧き出てくる子供達からの意見や発表はすごく新鮮であり、魅力的なものばかりでした!!1時間半の間、休憩も取らずにやり続けたにも関わらず子供達からの話は尽きる事はありませんでした。素敵な感覚を持っている今だからこそ大事にしなければなりません。
面白いのは6年生5人と5年生2人と4年生4人だったのですが、積極性が一番あったのは4年生の面々。そして次に5年生。6年生は一番臆病で、一番繊細でした(笑) ただ、それはやっぱり大きくなっている証拠でもあり、失敗を恐れるからです。と言うか、失敗を恐れさせる環境に育てられているという事です。だからこうした対話を繰り返しおこなっていく事で子供達の意識も改善されていくだろうし、変化はあると思うのです。大人の型にはめるのではなく、子供本来の考えや生き方を引き出していく事がいかに大切か?です。学力を上げる事はもちろん大事ですが、その学力を上げる為にすべき事への対話や説明があまりに少ない社会にあると思います。賢いのが良い、賢いのが偉い、みたいな『結果の話』ばかりが優先されるから努力をまだした事がない子供にしたら『俺はダメ人間』みたいな感覚になってしまうのです。そうではなく、『こういうのが努力なんだよ』って事の提示であったり、賢いと呼ばれる人達はどういう経緯でそうなったのか?という事の『過程』の話が大事です。日本人は結果だけですぐに評価してしまうから前向きになるメンタリティをなかなか持てないというのが最近痛感している部分です。
その結果が出る『まで』の時間(過程)についてみんなが考える事が本当に大事です。今日はその第一歩として対話をたくさんしましたが、大きな成果は3つ!!
①全員が意見をしてくれる最高の環境
②男子に比べ女子のほうが前向きな言葉が圧倒的に多い事
③他者の評価は出来るが自己評価はほとんど出来ない
という事です。特に③に関しては痛烈に思ったし、ここが子供達を伸ばす最大の要因かも知れないとすら思えました。自己紹介をしてもらったのですが、自分の性格というものを言えない子が多く(一応全員が言いましたが、性格ではなく好きや嫌いなものを言ってるだけでした)、自分という存在に向き合っていない事が分かりました。
つまり、今のみんなって『他者からの評価』によって出来ているという現状です。自分の事は他人に言われた評価で決まっていると思っているのです。そうではなく、自分自身がどうなりたいのか?どうしたいのか?って事をもっとこだわっていけるようになるべきなのです!!この時間を設けて本当に良かったと感じるし、子供達が今後生きていく為に大切な力を持つ為の時間にしていけるような気がします。
最後は一人一人が『今日より良くなる為に今日から来週までに必ずやる事』を決意としてみんなに宣言して終わりました。さて、次週はどうなっているでしょうか???楽しみですね♪