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「人生の約束」という映画を見てきました。自分だけが正しいと信じていた竹野内豊が演じるIT企業のCEOが、一緒に起業した友と袖を分かち、その友の死によって、変わっていく様が軸になっています。舞台は、富山県新湊地区、富山湾越しに見える立山連峰がすばらしく良い風景です。暮らし、老いや死、ふるさとや祭りといったものが物語を紡いでいきます。
監督は、TVドラマ「池中玄大80キロ」の石橋冠。今回の映画でも西田敏之が演じる玄さんには泣かされました。体調が悪く床にふせる玄さんを女将さんが支えます。祭りの主役「曳山」が「イヤサーイヤサー」のかけ声とともに町を駆けていく様子を二人で見るシーン、たまりません。女将さん役は、室井滋。いい役者が映画を支えています。
玄さんは、曳山をひくことを「つながる」と表現していました。縦と横の軸。過去と未来と現在。家族や友達、ふるさと、そして亡くなった人…つながることで今を生きられる。人生というものは、そういうものだったのではないかと思います。曳山があることで、つながる…という物語は、古材文化的にいうならばまさに「文化は形に宿る」。大切なものや自分はここに確かにあるのだけれど、あいまいではかないがゆえにそれをつなぎとめる「祭り」や、暮らしを包む「家」などの「形」が必要なのかなぁとぼんやりと思いました。今、何を大事に思い、つないでいくのか、立ち止まってもいいからじっくり考えたい、そんな気持ちになりました。(よ)