今日は加美の松井小学校さんでの今年度最後の体育となりました。

この2週間やってきて、全学年を4回ずつさせてもらいました。自分の事を理解してくださった学校が呼んでくださって思い切り出来る環境を与えてくださいました。学校の要望ではなく、『いつものゆおさんでお願いします!』と言われました。それだけ自分という人間を理解してくださいました!だからこそいつもの自分のやり方でやる事が出来たし、クラスが良くなる為にどうすれば良いか?を子供に考えさせる授業を今年度もやらせてもらいました。そんな授業も今日が最終回!という事で、『最後だから』なんて特別な意識を持つ事もなく、自分らしくがんばろうと今日もやるようにしました!

最終日の今日は4年生、6年生、2年生という流れでした!

まずは4年生からでした。正直、この学校で今一番パワーを感じられない学年でした。でも、それは『経験がない』事や『物事の考え方』でした。子供が悪い、とかではなく単純に色々な経験が足りない学年だと思っていたので、今日はそこが抽出されるようなメニューを敢えてやるようにして、経験してもらった上で話をする、というやり方をしました。真剣に、一生懸命に向き合えば必ずそれに応えてくれるのが子供達ですし、今日は4年生にもそういうパワーをもらったし、最後は一人の女の子が泣いていました。休み時間を使って寄り添って話を聞いてみるとクラスの形態が見え、課題も見えました。それを今後どのように向き合っていくか?は担任の先生に任せますよ!今はこれが現状で、課題です。子供が教えてくれている課題ですから先生が、大人がそれとしっかり向き合っていきましょうね!と先生と話をして終わりました。

次は6年生でした!

昨日の授業で、卒業を前にみんなにクラスとしての一体感を試す課題を与えるからね!と宣言しておいたのですが今日は実際にその課題へ取り組んでもらうようにしました。6年生は初回から全体の仲も良くて、男子と女子がお互いの立ち位置みたいなものをよく理解していると思いました。お互いの事も考えるし、思いやりもあるし、まとまりもある。そういうクラスだったので、敢えて難しい事へ挑戦してもらおうと思いました!!

課題はバスケットゴールに引っ掛けたゼッケンにクラスみんなで足を繋いで床からそのゼッケンまでの間を足で繋ぐというものでした。言葉では簡単ですが、高さもあるし非常に大変なのです。クラス全員が協力しないと出来ない事ではあったので、本当に全員がまとまらなければなりません。一人でもそっぽを向いてしまうと絶対に出来ない人数なのです。この学校の人数が決して多くありません。だからこそ、どれだけまとめるか?が大事だし、その事の大切さを学んでほしいと思っていました!

時間は35分ぐらい掛けたのですが、残念ながら授業時間内にはクリア出来ませんでした。。。

ですが、20分ぐらいを越えて本当に変化してきたのです。

『こんなん無理やわ〜・・・』という言葉が、

『こういうのやってみたら?』とアイデアに変わり、

『それいいやん!!』と賛同の拍手が起こり、

『絶対いけるって!!』とプラスの言葉も出てくるようになりました。

ただ、全体が良くなった反面、『自分から関わらない男子』が目立ち、そこは指摘しました。これから大きくなっていく自分が本当にこのままの人間でいいの?自分さえ良ければそれで周りは楽しくなるの?という事を真剣に考えてもらうように言いました。話の後は、男子もがんばってくれたのですが、時間が足りずに終了!!

終わってから挨拶をくれました。一人一人、『言わされた言葉』ではなく『自分の言葉』できちんと感想をくれました。

『自分達のクラスの弱い部分、ダメな所が本当に見えたし、それを気付かせてくださってありがとうございました!!』という素晴らしい言葉が聞けました。それで心はジ〜ンときたのですが。。。。

ミラクルはそこではありませんでした!!

6年生の授業は3時間目だったのですが、4時間目の2年生でもしっかりとがんばった後、2年生でも少しトラブルは起きたし、その事で先生とも話が出来ました。マイナスな話ではなく、何をどのようにしたら良くなるのか?などです!すごく良い話をさせてもらいながら4時間目の後、職員室へ戻る途中で6年生の子供達が『最後なんで一緒に給食食べてください!!』って誘いに来てくれたのです!!

ありがとうね!お邪魔するわ〜♪なんて言いながらご機嫌で一緒に給食を食べました。たわいもない話題で給食を一緒に食べて教室ではなぞなぞを一緒にしながら普通に時間を過ごしました。後で思えば、この時間のみんなの『役者ぶり』は見事でしたね(笑)

そして給食を食べて職員室に戻ると、職員室では各学年からの手紙や折り紙、プレゼントをたくさん持って来てくれました♪本当に心が温まる物を学年ごとに、個々に考えて作ってくれたようで、うれしい気持ちでいっぱいでした♪

本当にありがたいですね!って職員室で先生方と話をしていると・・・・

『ゆおコーチ!体育館に来てください!』

って6年生の生徒が呼びに来たのです。何があるのかな〜って行ってみると・・・

授業中にクリア出来なかったあの課題を再び挑戦してくれていたのです!!!授業中には関わらなかった男子達まで一緒になって、誰一人欠ける事なく成功の為に、アイデアを出し合い、体を張り、協力し・・・見事に成功させたのです♪

後で聞いた話によると、出来なかったのが相当悔しかったようです。3時間目の後に、クラスに返っても『こうしたら出来るんじゃないの?』と話が広がり、再びやろうって決めたそうです。自分は授業で出来なかった事も否定せず『一生懸命にアイデアを出し合ってクラスが前に進んだと思うし、挑戦した事が素晴らしいと思うから何事にもそういう気持ちでがんばってね!』というエールで終わっていたのです。まさか、成功させる為にまだがんばるとは思っていなかったので本当にビックリしました。

そんな後でこのサプライズ成功は目の前で見せてもらった事もあり、感動しました。子供との時間はこういう経験がたくさん出来るから本当に幸せです♪期待をしない、という自分の理念もあるから子供にこうしてほしいと思う事もありません。だからこそ、思いもしない事がたくさん起きるし、こういう出来事に出会える。うれしくて仕方ありませんでした!l子供達が、自分達だけでやろうとしてくれた事。ちなみに担任の先生も出張でおられなかったので、本当に自分達だけでやってくれたという事実。

最後に、帰る前にこんな素敵なシーンを見せてくれた事に心から感謝をしたいと思う。一人の男子と思わず抱き合いました♪ありがとうの言葉しか出ませんでしたが、みんなはコーチに見せる為ではなく、『意地』だったと思う。でも、コーチはそんなみんなのがんばりを、強さを、協力を、一体感を見せてもらえた事に『ありがとう!』でした。

終わり良ければ・・・なんて言葉があるけど、そうは思っていません。授業をさせてもらえた8日間の毎日が自分にとって良かったからです!毎日が『最後のつもり』でやれたし、だからこれからも毎日を大切にしようと思う。子供という素晴らしい存在にいつもパワーをもらえる自分!!これからもその恩返しもしたいし、子供達と一緒にがんばる大人でありたい。未熟な自分を成長させてくださった松井小学校の先生方や子供達に感謝をして、また明日からも毎日全力でがんばりたいと思います!!

本当にお世話になりました♪