ある国の首相が突然、大切な会議をすっぽかした
理由はよく分からぬが、家庭の事情が絡んで
いたようで、首相は記者会見でこう語った
「首相の仕事は大切だが、一時的な役割だ
でも父親としての仕事は一生続く」
日本の首相ならば世間はどう反応するか
擁護の声も上がるだろうが、批判の方が
強いかもしれぬ
場合によっては退陣に追い込まれる可能性も
否定できまい
この首相とはデンマークのロッケ・ラスムセン首相
2010年の実話である。さてどうなったか。
家庭を大切にしていると首相の好感度は上向いたそうだ
デンマークとはそういう国なのだろう
国連が世界で最も幸福な国に同国を選んだ
日本は遠く及ばぬ53位である
首相の逸話といい、われわれとは異なる
価値観を持っているのだろう
同国出身のお方の本によると国民の傾向として
富豪や他人の上に立つことにあまり関心がないそうだ
領土を奪われていった歴史とも関係があり
常に現実的で高望みしない精神性ができたという
現状への感謝。大切なのは自分らしい生き方や
家族、信頼できる人間関係とある
カネ。成長。出世。勝利。戦後日本のキーワードだが
こだわりすぎたか。
これだと幸せを感じられるのは勝者だけである
日本のランクが低いと文句を言う前に
「幸せってなんだっけ」をもう一度考えてみたい
<タンポポが咲きました>