*古関彰一 憲法学者・和光学園理事長
* ShingO2 ヒップホップミュージシャン(ハワイ在住)
S 米国は理想と現実がぶつかり合う社会
だから独立宣言や憲法を書いた時も
理想という崇高なものがあるが
現実には戦争、奴隷制度、人種差別など山積している
それでも何とか理想を掲げ、時間をかけてでも1個ずつ
解決しようとする。
一方、日本は本音と建前の社会
本音を隠したままだったり、暗黙の了解があるので
問題をただ積み上げていっている
だから議論が進展しない部分がある
古関 本当にそうですね。日本では秘密は墓場まで持っていく
最後の最後までしゃべらない
「情報公開法は」米国では25年たったら原則公開です
米国はもともと日本のような封建社会の歴史がなく
近代とともに生まれ、近代こそすべてという考えがある
その差は非常に大きい。日米の考え方の差は例えば
憲法14条の「法の下の平等」に象徴されています
英語では「Equality before the Law」
直訳すると「法の前」です
日本人にとってみると、法律は私たちの上にあり
えらい人たちがつくってくれるものだから「法の下」と言い
自分たちがつくるという考えがなかったんですね
古関 憲法や政治に国民が関心を持ったのは70年代が
大きな節目だった。ベトナム戦争や沖縄が返還されたり
それ以降、国民が自分たちの意見を発揮することは
できなかったのか、しなかったのか
気付いてみたら何もしてこなかったと僕は反省している
シンゴさんのように仕事をしながら憲法に関心を持っていて
キザな言い方をすると、生活の中で憲法を考えることこそ
文化だと思うのです
S グローバルな問題も、それぞれローカルなところからやっていけば
答えは見つかる。生き方、経済、法律、憲法
本当に自分たちの自由をとりかえすという意味では
自発的に発信するだけじゃなくて、組織していったり
行動していったりってことが答えなんじゃないか
上から答えが降ってくるとか、政治家が解決してくれるという
考えから脱却しないと
古関さんの著書「日本国憲法の誕生」で民間草案が現憲法に
反映されたことを「激動の時代こそ小が大を制す」と
評価しているところが印象的でした
*日本国憲法歌詞ShingO2より
「密室の9日間」で民生局25人
92条を英文で完成
この時、アメリカ独立宣言、世界各国憲法のみならず
日本の民間草案も参考にされた
言い換えれば、民定憲法のメガミックス
〜 (全22分間)後略〜
<カタバミノの花が咲いています>