遺伝子組み換え大豆が食品原料の輪に
加わったことを研究者らは見逃していなかった
「(研究者らは)この調査の結果は遺伝子組み換え食品が
人体に対し目に見える害を及ぼしうることを証明した」と
『デイリー・エクスプレス』紙は伝えた
グレアムも「この調査結果は、遺伝子組み換え食品の
安全性に重大な疑問を投げかけたとおもいます」と述べている
イギリス医師会ではすでに、遺伝子組み換え食品という
新技術による新たなアレルギーの出現の可能性を警告していた
ヨ—ク研究所の調査結果を手にイギリスの科学者らは政府に対し
遺伝子組み換え食品の安全性を評価する検査が行われるまで
同食品の流通を早急に禁止することを求めた
アイルランドの医者も国内で大豆アレルギーが増加していることを受け
同様に遺伝子組み換え食品の禁止を訴えた
遺伝学者のマイケル・アントニウは「(アレルギー反応が増えているのは)
遺伝子組み換え食品の安全性をはかる検査がもっと必要なことを
示唆している。現在のところ遺伝子組み換え食品の販売が
許可される前に、いかなるアレルギーテストも行われていないのが
実状だ」と述べている
大豆や大豆から派生するものを原料とする加工品は
全米に流通する加工品の60%以上を占めている
遺伝子組み換え大豆は通常の大豆と混合されているうえ
食品自体にはそのことが表示されていないため
遺伝子組み換え大豆を避けることは至難の業なのである
1998年、FDAの研究者がCry1Abと卵黄のアレルゲンとの間に
奇妙な類似性を発見した。そして「この類似性は(中略)さらなる
調査を求めるに十分なものだ」という結論を導いている
2002年にはオランダの科学者らが、ラウンドアップレディ—作物を
作るのに用いられている、2種類の除草剤耐性たんぱく質の
アミノ酸配列がそれぞれ、エビのアレルゲンとハウスダストとなる
ダニのアレルゲンの配列と同じだということを発表した
ウイルス耐性を持つ遺伝子組み換えパパイヤに必要な
トランスジェニック(新たな遺伝子を導入された)たんぱく質の
アミノ酸配列も、ある種のアレルゲンの配列とほぼ同一である
しかしこうしたデータはすべて規制当局に無視された
『エオコロジスト』誌のプレスリリースによると
「この特集ではモンサント社が社会的にも環境的にもいかに
無責任な行動をとってきたかということに焦点を当てている。
と同時に、同社の利益を脅かすような考えに対しては
なだめたりすかしたりといった行動を素早くとっている様子も
描写している』発行前に配布されたチラシにはこう書かれている
「巨大企業モンサント社は遺伝子組み換え食品は飢える人を救い
地球の環境を守ると主張する。しかし、過去に人類に
エージェントオレンジ(ベトナム戦争で使われた枯れ葉剤)
ポリ塩化ビフェニル(PCB)、遺伝子組み換えウシ成長ホルモン(rbGH)を
もたらしたのはこの会社である。
しかもこの会社は世界一の売り上げを誇る除草剤ラウンドアップの
製造者であると同時に、おおいに疑問視されている「ターミネーター技術」の
開発者でもあるのだ。この特集号ではこんな疑問をみなさんに投げかけている
はたしてモンサント社のような企業に人類の未来をまかせてもいいのだろうか?」