「加藤中先達」との出会い

先日・5日夜から7日いっぱい、

自称「お四国先達修業」(?)に行っており、

おかげさまで無事帰宅し・・・

2日間(48時間)大阪にいなかっただけですが、

やたらめったら充実感があり内容盛り沢山で、

5日くらいお四国にいた気分でした(笑)。

2日間ご一緒させて頂きました、

お四国参りの講「三和会」には、

「中先達」の84歳のおじいさま・

加藤さんがおられました。

加藤さんは見た目ちっちゃくてキュートで(笑)、

遍路道沿いにひっそりあるお地蔵さんのような、

“後光”がさしている生き仏のような方でした。

更に45年生き私が84歳になった時に、

加藤さんのような【ヒカリの人生】を

生きていたいと直感的に感じました。

加藤さん(の魂)がおられる域は、

人間修業のほぼ全てを満行し、

後は自らの人生の「御礼参り」と後進の育成、

そして自分が死んだ後も続く、

この娑婆の安寧を静かに

祈念されておられるようでした。

この娑婆に思い残す【念】がない

「神恩報賽」の感謝しか無い・・・

まさに「即身成仏(生きている間に仏に成る)」

の境地だと感じました。

なかなか私たち凡人が行ける

領域ではありません(笑)。

死ぬ間際まで

「あれもこれもしたかった&欲しかった」

「あいつは嫌だ許せない」「不満だ不安だ!」と

怒り歎き悲しみ憂え、

この世に【念】を遺す人間の魂が

成仏(天国・極楽浄土)に

行ける訳ないでしょう!

人間はどんな人生であれ、

またどんな終焉を迎えようとも、

全てを受け入れるべく、

あらゆる【マイナスの念(感情)】は

遺してはならないと私は感じております。

無茶苦茶難しいですが(笑)。

そうならない為にも我々は、

日々起こる苦難を足掛かりに、

精進し続けなければないのでしょうか。

加藤さんは私たち後輩先達に、

さりげなく慈愛に満ちた眼差しで

暖かく見守って下さり、

引田大先達の“めちゃブリ”?で

突然「お寺での読経をリードして下さい」

と言われた時も、

私の真後ろに立ち、

私がお経の文字の間違いやテンポを

崩すことが無いように、

陰にサポートして下さるお心が、

さりげなくそして爽やかに伝わって来ました。

加藤さん曰く、

ご自身が遍路を始めたのは76歳の時で、

既に自分が先達として、

人様の先達となり人様のお四国参りを

サポートは出来ないけれど、

引田大先達の元にやって来る

私のような若い先達を引田さんと

一緒に育て独り立ちさせて、

真の先達を世の中に排出させたい

とのことでした。

引田大先達はかなりスパルタで父親的な感じですが

(実際娘さんと私は同じ歳ですしネ・笑)、

加藤さんは日頃は何もおっしゃらず

いつも淡々と朗らかに慈愛に満ちた

母親的な先輩先達です。

また更に自分が出来ることを淡々とされておられ、

手づくりの「お杖立」を過去53ヵ寺に

寄進されたとのことです。

ほんと、動けは動くほど、

いろんな出会いや気づきがあり、

いろんな感覚が研ぎ澄まされると同時に、

“余計なもの”はさらっと流して捨てて

意識が向かなくなりました。

「必要なものは愚直なまでに追い求め、得続ける。

不必要なものは潔ぎよく捨て続ける」

四国修業(お大師信仰)の本質・目的の一つ、

そして醍醐味はきっとこれなんやろうな〜と、

いつも感じております(^人^)☆