今日は早朝から新人戦が行われる為にアスパ五色まで前の試合の審判だったので、堀金コーチと一足先に、後から今中代表と選手が一緒に到着してくれました。

前の試合の審判でその後にすぐにファルコの試合だったので、アップは今中代表にお願いをして全体を観ていただき試合はスタッフ3人で観る事が出来ました。

久しぶりの公式戦ではあったのですが、その中で各自がどういう経験をしてくれるか?何を獲得してくれるか?だけの楽しみです。どういう意図でこの大会という形を利用しているのか?相手が手抜きなどしない中で、プレッシャーを受けた中で、自分達がどのようにやれるか?やり続けられるか?変えられるか?という事を試せる最高の機会なのです。

その機会を活かせるかどうか?を楽しみに観るようにしました。

試合のほうは大半の選手はガチガチで、相手チームの応援も多かったし、そういう空気の中で完全に呑まれていました。。。

とは言っても、なかなかこういう根本を変えるのは難しいのは分かっているし、一発でどうこう出来る話ではない事も理解しています。だから、まずはスタッフ自身が入り込まないようにする事をお互いに確認しながら観るようにしました。冷静に、客観的に、誰の、何が、どのように、という事を観察しました。自分を試そうと前向きに出してくれる選手もいる中っで、やっぱりその場をうまくやろうと、試合っていうものの中で失敗をしないように、みたいな気持ちで小さな心になっている選手と半分半分という感じでした。

リーダーという立場のメンバーも4名のうち半分前向きで、半分入り込んでしまって、という形だったので全体もそういう曖昧な空気だったし、前向きさというものはなかなか出ませんでした。

子供が目の前に入り込むと、なかなか改善出来ないというのは普段の練習から経験している事だし、逆にこの場だけを強い言葉で変えようとも思っていません。そんな事をして、『試合用の自分』を出したくないし、子供にもそうなってほしくない。常に平常心、いつもの自分、そういう気持ちを強く持てる選手になってほしいし、試合はあくまで経験を重ねる場ですから、自分のステップアップに利用をしてほしいと思っています。

勝たなくても良いと言ってるのではなく、『もっと大事な事を最優先させなさい』と言ってるのです。勝ちたい気持ちを捨てろと言ってるのではなく、『隣の仲間をまず見なさい』と言ってるのです。自分の世界に入り込み、自分のしたい事だけ主張したり、自分のしたいプレーだけをしたり、自分のプレーだけを反省したり、一喜一憂したりする狭い感覚を捨てなさいと言ってるのです。

まだまだ重たい気持ち(うまくやりたい・失敗したくない)を前面に出すみんなのプレーはとても息苦しく見ていても面白くも何ともありません。

大声でごまかしたり、勢いだけでごまかそうとする姿勢が気にくわないのです。下手でもいいし、不器用でもいいから、ごまかさずに向かってほしいのです。形だけ整えて、『上手に見せようとする』小手先の事をするから不愉快なのです。

気合いなどという意味ではない『気持ちの出し方』が大切。小さいプライドなんかにしがみついていないで、全てをもっとさらけ出してもらいたい。それをしないと『学び得る』事がないはずです。ごまかして何かを得たような真似をしたり、フリをしても意味がありません。

少し状況がうまくいかなくなると、本当にすぐに諦める、逃げる、やめる、という選択肢が頭に浮かんでいるみんな。正直な所はそういう状態のはずです。立ち向かっていく、諦めない、そういう強気な姿勢が見れなかったのは残念ではありましたが、試合後にリーダーそれぞれに感想を聞いた所、自分達で十分弱さを理解していました。

だったらもうやるしかないよね?きちんと弱さとも向き合って前に進んでいこう!という事だけ伝えました。

何もかも、全てが通用しなかった訳ではありません。みんなの持っている武器、やろうとしている事は十分通用するのです。ただ、やり続けられないとか、ちょっと障害があるとやめてしまうような貫く姿勢が弱いというのが現状です。

心当たりありますよね???

練習の中でもうまくいかないとそういう思考回路になっています。そういう考え方自体を変えよう!と今言い続けているし、その意味が、現実の答えが今日見えたのです。ここからですね!経験を得て、どう変わるか?今後が楽しみです!!!

・・・・・今日は隣のメイン会場では、高校サッカー選手権の準々決勝が行われていて、神戸科学技術高校と滝川第二高校の試合がありました。そこでファルコ卒業生であり、ずっとサッカー大好きな気持ちを持ってファルコ中もがんばり続けていた安藤くんがスタメンフル出場をして奮闘している姿を見れました。高校三年間も終わり。寮の施設もない神戸科学技術高校では、下宿をしてがんばり抜いた集大成だったので今日はその勇姿を是非とも見たかったのです。

残念ながら1−2の惜敗だったのですが、試合後にお疲れさんというメールをした所、『こんな素晴らしい環境の中、多くの応援を受けて最後のピッチに立てた事に感謝をしたいです』という彼らしい言葉で返事がありました。好きでやり続けている男の姿は本当にカッコいいものです。決して器用ではない彼が自分に出来る精一杯をチームの為に80分間やり続けている姿は本当に素晴らしい価値あるものだったと思います。

彼は彼なりにずっと高校でも悩み続けながらこの最後のピッチに立っていた訳で、やっぱり『貫く姿勢・気持ち』がいかに大事か?を学ばせてもらいました。

ファルコのみんなもこうした先輩のようながんばれる選手、人間に育ってほしいし、その為にも顔を常に上げて、前を向いて、自分をしっかりさらけ出してがんばりましょう!!