日 時 平成29年3月6日(月)13時〜16時30分
万葉集には「桜」を詠んだ歌が40首あるそうですが、花の
名を詠み込んだものとしては第8位にランクされる由。
ちなみに第1位は「萩」で実に142首もあります。
「桜」の表記は、「櫻」「佐久良」「佐具良」「作楽」等々です。
古代では「ハナ」と言えば「梅」を指したようですが、それでも
「桜」という表現も無くはありません。
履中天皇(仁徳天皇の長子)の宮は「磐余若桜宮」ですし、
木花開耶姫命(天照大神の孫のニニギ命の妃)の木花又は開耶はサクラの意ではとする説もあります。
さて、万葉集の中には、梅と桜を折り込んだ歌もあります。(大伴旅人が長官の大宰府にて)
①「梅の花 咲きて散りなば 桜花 継ぎて咲くべく なりにてあらずや」
(梅が咲いて散れば、続いて桜が咲くことになっているではありませんか。)
②「うぐいすの 木伝う梅の うつろえば 桜の花の 時かたまけぬ」
(うぐいすが梅の枝から枝へ飛んでいるうちに、梅はおとろえ桜が咲く時節がやってきます。)
最後に、山部赤人が疑人化して詠んだ歌をご紹介しますと・・・
「去年の春 逢へりし君に 恋ひにてし 桜の花は 迎へ来らしも」
(去年の春に逢ったあなたに恋をした桜は、今年もあなたに逢うためにやって来るらしい。)
・・・・・でした。