日 時 平成29年3月18日(土)10時〜11時30分
日常何気なく使っている日本語をよく観察しますと、日本人
のものの考え方が見えてくるようです。
そのいくつかを紹介していただき、改めて日本語に関心を
持つに至るセミナーでした。
まず最初に日常よく使う『食べる』の意味ですが・・・
古事記に”五穀の起源”があり、その中に食物の神・大気
都比売が鼻や口から種々の味物を出し、速須佐之男にさし
あげるも、これを汚らしく思い、殺してしまいます。
その姫は死んで、目は稲に、耳は粟に、鼻は小豆に、尻は大豆に・・・・なったとされています。(転生)
よって『食べる』とは、「お与えになるものをいただく」と解される由です。
次に、『咲く』についてですが・・・
古事記に、”木花之佐久夜比売を使わさば、木の花の栄ゆるがごと栄え・・・・・(栄:サカエ→サク)”とあり、『花が咲く』のさくは蕾が裂けたのではなく、栄えたもので、「内に秘めた生命力が充実して表にあふれ出る」という意とのこと。(咲くと開くも別)
そして『死ぬ』ですが・・・
「身」は「生命のこもった肉体」で、「体」は「生命のこもらない形骸」の意で、死んだ体を骸(ナキガラ)ということからも『死ぬ』は「呼吸が消えて行ってしまう。」ことでは・・・とのことでした。