(※市民活動センター情報紙の掲載記事を紹介します)
童謡や唱歌・懐メロを
ピアノにあわせて楽しく歌うグループ「青春のうた倶楽部」。
その誕生は13年前に遡ります。
「自宅にこもりがちな両親を外に連れ出したい」。
ひとりの女性の思いが形になり
萩原台の自治会館に集まった十数人からスタート。
もっとたくさんの人に参加してほしいと
翌年、アクセスのよいパレットかわにしに活動拠点を移します。
当初から参加していた石川雅両子(まりこ)さんは、音大を卒業し
自宅でピアノを教えるなど音楽に関わり続けていたこともあって
発起人の女性からグループのとりまとめ役を引き継ぎました。
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■ つらいとき、音楽がそばにあった
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定例会は月に2回。
選曲や歌詞カード作成などは石川さんが担当し
歌の指導はテノール歌手の田中良和さんにお願いしています。
参加者の年齢層は50〜80代、田中さんは30代ですが
豊富な知識と思わず引き込まれる楽しいトークに
みなさんの笑顔が広がります。
「音を外したらどうしようとか
こんな声でいいのかしらとか
そんなことはいっさい気にせず
『声を出すこと』を楽しんでもらいたい」と石川さん。
歌うことによって息を吐く、体を使う。
懐かしい曲に触れて思い出が蘇る。
家に閉じこもりがちになるシニア
ご家族の介護をしている人や
あるいは介護されている人にぜひ参加してほしいそう。
石川さんの思いの裏には
長い間介護をされてきたご自身の経験がありました。
親の老いに対する寂しさ、先の見えないしんどさ。
介護のことが常に頭から離れず
自分で感じる以上に疲れていたと
石川さんは振り返ります。
「笑う、泣く、歌うは全て『声を出す』ことで
つながっているんですよね。
声を出すってすごく元気になれるんです。
私自身、音楽がいつも身近にあり
何度も救われてきました」。
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■ 「歌うこと」の、その先に
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現在、定例の集まりには
多い時で60人が参加します。
さらに、少し本格的に歌ってみたいと
もう一つのグループ「歌のつばさ」で
呼吸法や発声を学ぶメンバーもいます。
年に1度、ホールを借りて行う発表会では
いつものピアノにバイオリン等を加えた伴奏で歌ったり
講師陣によるミニコンサートも。
「『気軽に歌う』からちょっと広がって
『こんな音楽もあるんだ』と
新しい世界と出会うきっかけになれば本当に嬉しいですね」 。
■ 「青春のうた倶楽部」さんは
パレットかわにし(市民活動センター・男女共同参画センター)で
毎月第1木曜日と第3木曜日
13時〜14時40分に活動しておられます。
また、「歌のつばさ」さんは
毎月第1木曜日と第3木曜日
15時〜16時過ぎまで活動しておられます。