名作オペラのハイライト

日 時 平成29年4月27日(木)14時〜16時
 今夏のプロデュースオペラ「フィガロの結婚」に先駆けて
同オペラのハイライトがありました。
 このオペラはフランスの劇作家・ボーマルシェのフィガロ
三部作の第二部で、「セビリアの理髪師」の続編にあたり
ダ・ポンテが台本を、モーツアルトが曲をつけたものです。
 内容はフィガロ(従僕)とスザンナ(小間使い)の結婚式当
日、スザンナに横恋慕する主人の伯爵が彼女との逢引き
を試みるが、伯爵夫人とスザンナの作戦によって大失態を演じるというものです。
 今回はハイライトですので、その見どころ、聴きどころをチョイスして披露されました。
 まず、序曲をバックに本日の出演者とその役柄の紹介がありました。
 アリアでは、このオペラで一番有名なフィガロの「もう飛ぶまいぞ、この蝶々」やオペラを観たことがなくてもメロディくらいは知っているケルビーノ(小姓)の「恋とはどんなものかしら」が歌われました。
 またアンサンブルでは、主な出演者による7重唱で第2幕フィナーレの「イタズラ小僧め、もう許さん!」や6重唱の「この抱擁分かってくれよ」等のハーモニーは正にモーツアルトの真骨頂でした。
 このオペラが初演されたのは1786年で、ハプスブルグ家の皇帝はヨーゼフⅡ世(母:マリアテレジア、妹:マリーアントワネット)頃で、貴族社会の真っただ中でしたが、いくら劇とはいえ、貴族の失態ものの上演を許す懐の深さはさすがです。